ファンタジスタドール コンプリートブック の感想

ある界隈では伝説とまで謳われたファンタジスタドール。TVアニメ、ひいてはノベライズやコミカライズ、ゲーム化などその展開は多岐にわたりますが、描写されている設定はそれぞれ限定的です。
それらを総括した根底となる設定資料を記したのが本書ではないかと感じました。

文体や構成はTVアニメの副読本のようなスタンスです。しかし、随所に掲載されているドールや舞台の設定画や設定資料は貴重であり、これだけでも購入の価値はあります。
本全体の1/3強がスタッフやキャストといった制作サイドとのインタビューにページが割かれています。この辺りは好みの分かれる所ではありますが、個人的には裏設定やボツ案が津々浦々と語られてて楽しく読ませてもらいました。
あなり目立たない（？）設定考証担当とのインタビューが印象的で、この作品が初期段階で如何に作りこまれているかが分かります。

書籍自体はソフトカバーですが、厚めの紙を使用しておりカラーページも多く作りもしっかりしています。欲を言えばA4判以上の大きさでドールの設定画集のような形式にして欲しかったです。
そのためか、どうしても割高感は否めませんが内容については申し分なく、アニメを観て今なお記憶に残っている方なら迷わず購入を薦められる一冊です。