小林さんちのメイドラゴン ： 2 (アクションコミックス) の感想

異世界より渡り来たドラゴン娘の奉公人、トール。彼女の雇い主である会社員女性の小林さん。
両世界の常識や価値観の相違によっていろいろなイベントの起こる物語、第2巻。

元々恩人である小林さんを除けば「この世界」にはほとんど関心を抱いていなかったトールが、
小林さんを取り巻く人間関係や、他のドラゴン（カンナカムイ、ファフニールら）と人間との関係を介して、
この巻では小林さん本人に留まらず、彼女の住まう世界やそこの人間に対して関心を拡げて行く。

一方、小林さんはトールやカンナカムイとの同居生活で彼女たちをつぶさに観察したことによって彼女たちの個性を理解し、
次第に信頼を置くようになっている様子。トールとの関係は形式的には雇い主と奉公人とのそれだが、
友達と言ってもよいくらいには理解が深まっているように見える。

トールたちが渡り来た元の世界との関係、親との関係なども含めて、理解の深まりと関心の拡がりとを楽しめる巻だと思う。