ひるね姫 ～知らないワタシの物語～ の感想

結論から言うと、とても面白い。
現実のテクノロジーへの興味、SFへの興味、現実の知識レベル、社会的な地位、今まで見てきた物、などの見る側のレイヤーによって見え方がかなり変わってくる映画。
子供でも分かる、と言うよりも本来の物とは違う物が見える様に作っているのが仕掛けなんだと思う。
子供だと多分「惜しい話し」に見えるじゃないかな。

夢物が苦手でずっと見てなかったけど、いわゆる夢系のお話とは全然違うテイストだった。
※良くある夢系は現実と夢がごっちゃになって、幻想的な話になっていくのがかったるい。

謎が全部回収されてない、的なレビューもあるが映画ってそんな物。
あえてやっている。
例えば夢の正体も、妄想かもしれないし、何かのテクノロジーかもしれない、わざとはっきりさせていないのだと思う。

そういうのを全部はっきりさせるは何話かやるTVドラマの役割。
映画って本来全部回収させる必要は無い物、全部回収するのを売りにするのも有りだけど。

本当におすすめ。
万人受けする雰囲気で作ってるけど、実は全然万人受けしない物作ってて良い感じ。
分からない人には分からない。

100円レンタルをやっていたので見てみました。
テレビCMを見て、映像が綺麗だなぁと思ったのを覚えていたので。

ただ、内容はひとことで言うと子供向け。話のつじつまとか、細かいことを気にしだしたら負けって感じです。
途中（しかも結構早い段階で）ストーリーには期待できないと悟って、あとは惰性で見てました。
映像は美しいので、なんだか惜しいなぁという感じがします。
エンディングのスタッフロールが（曲込みで）一番よかったかも（笑）

夢の世界と（物語の）現実を往き来しつつお話が進むんですが、現実と夢のすり合わせがうまくいっていない感じ。
（物語の）現実には何が起こったのかよくわかりません…
夢の世界の描写に注力しすぎてそこいらがおろそかになってるのかなー？
今的な話題を取り込んではいるものの物語の構成に失敗している感じですね。絵は魅力的なんですが。