田部井淳子の人生は８合目からがおもしろい の感想

子供のころは体が小さく、病弱でよく学校を休んでいたり、運動が大の苦手。東京の大学に入ってからは福島弁のコンプレックスで人と話すのがイヤになり神経性胃炎にかかり休学。友達が東京・奥多摩の御岳山にさそってくれたのがキッカケで次々と登るようになる。そして結婚し、子育て中は家庭と登山にすべてを注ぐ。

子供たちが自立してからは登山以外の楽しみに目覚める。山以外の様々な世界を知りすべてにチャレンジ。そのチャレンジ精神の旺盛さに目を見張った。50代は自動車の運転免許取得、スキー、大学院に入学。60代はシャンソン、イタリア歌曲、ピアノ、謡曲、エステの講習、ブログを書く。70歳でギタレレ、競馬、そしてiPhoneを独学と。

山で乳がんが見つかり、手術後10日で抜糸をしないまま次のスケジュールの登山を実行するなど登山で培った精神力、体力、優しさで何があっても前向きに楽しく生きる姿に読んでいてぐいぐいと引き込まれ、くよくよ生きることに何の意味もないことを思い知らされました。