圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録 [DVD]
発売日2016-06-02
監督小川紳介
販売元ディメンション
JANコード4907953083295
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドキュメンタリー

購入者の感想

「三里塚の夏」のDVD付きブックが発売された時、レビューを書き込んだうえで、末尾に、本書が小川プロダクションの軌跡を振り返る起点となり、今後、他にも陽の目を見る作品が続くようになればと結んだが、まさか、本当にそうなるとは思わなかった。
全20作品、これから順次DVDソフト化されていくとの事だが、個人的に再見したいと思うのは、「三里塚・辺田部落」、「ニッポン国古屋敷村」、「どっこい!人間節」と「パルチザン前史」、「圧殺の森」である。

小川紳介の岩波映画時代からの先輩に当たる土本典昭が過激派の教祖と言われた滝田修にフィルターを合わせ監督した「パルチザン前史」はひとまず措くとして、「辺田部落」と「ニッポン国古屋敷村」は、絶えず農民の側に立ち成田空港建設反対を政治運動的視野で体を張って向き合い続けた小川プロが、闘いよりも、三里塚、そして山形の奥深い農村で生きる農民たちの日常の営みを凝視していく事で、自然と土地を守り、戦後日本の経済成長を陰で支え続けた農村が奪われ、或いは過疎化で崩壊していく中で生きる農民たちの心を静謐に描いていた故に、また、「どっこい!人間節」は、横浜の寿町に飛び込み1年にも及ぶ取材の中で、人生の吹き溜まりであるドヤ街で社会の敗残者であり世捨て人として生きる人々の孤独と最後に優しく寄り添い続けた故に、そう願うのだが、では、「圧殺の森」は何故ゆえに、なのか。

1966年、群馬県の市立高崎経済大学では不正入学を契機に学生たちが立ち上がり、それは授業料値上げ反対と自治会解体阻止に発展し、学校当局や警察と激しい対立となっていった。
映画は大学の不正を正し、学生ホールに閉じ籠もった彼らの闘争を克明に追う。
自分がこの映画を観たのは81年頃、政治の季節はとうの昔に終わり、時代は三無主義から明るい軽薄の時代に突入しており、大学のキャンパス内でもコンパと企業の青田買いが花盛りになりつつあった時代であったが、映画の中での彼らは、至極硬直で生真面目、怒りと高揚感に溢れていた。
学生ホールをロックアウトし籠城した彼らにより日々繰り広げられる討論の数々。

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