ウイラード [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトルウイラード [Blu-ray]
発売日2017-09-13
監督ダニエル・マン
出演ブルース・デイヴィソン
販売元キングレコード
JANコード4988003847739
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » ホラー

購入者の感想

動物パニックムービーといえば、ヒッチコックの「鳥」が金字塔を打ち立て、70年代に入ってもパニックムービー全盛期の後半に「スクワーム(1976年)」(気持ち悪いです)、「ピラニア(1978年)」とオンパレードになる。
その中でもこの「ウィラード(1971年)」は、異なる輝きを持った作品だと思う。いわゆる、動物パニックムービーあるいは動物ホラーという範疇に入れてしまうには、もったいない作りになっている。なぜなら、この手の作品の動物や生物の群れから逃げ、最後に対決していくという作りではないからだ。この作品に貫かれてい入るテーマは弱者の怒りであり、初めから動物は人間の敵という扱いにもなっていないのだ。

ストーリーはウィラード(ブルース・デイビソン:「いちご白書」の主人公)は、死んだ父の会社を乗っ取った社長アル(アーネスト・ボーグナイン)のもとで働いているが、常にいじめられている。ひょんなことから、ネズミを飼いならし始めその中でも知能の高い白いネズミ(ソクラテス)と黒いネズミ(ベン)を可愛がるが、ソクラテスがアルに撲殺されたことにより復讐をするといったもの。
ウィラードもネズミたちも社会的弱者の象徴のように描かれ、特にソクラテスとベンはウィラードの精神的な両面のようでもある。
ソクラテスを殺されたことにより、父親を失っているウィラードとベンはシンクロしてその怒りを復讐という形で爆発していく。最後にウィラードの取った行動はベンにとっては強者の論理になってしまったのかもしれない。
格差の中から生まれた弱者の怒りという70年代のアメリカの社会問題をウィラードとネズミたちに語らせているように思えた。
そんなしっかりした作りになっているので、続編の「ベン」まで作られマイケル・ジャクソンが主題歌を歌うことになる。
ホラーやパニックとして観ると物足りないかもしれないが、しっかりしたテーマを持った魅力的な作品だと思う。

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