劇場アニメーション『言の葉の庭』 Blu-ray 【サウンドトラックCD付】 の感想

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参照データ

タイトル劇場アニメーション『言の葉の庭』 Blu-ray 【サウンドトラックCD付】
発売日2013-06-21
監督新海誠
出演入野自由
販売元東宝
JANコード4988104076694
カテゴリ » DVD » ジャンル別 » アニメ

購入者の感想

普段は実写の割と堅めの映画しか見ないのですが、子供に勧められて久しぶりにアニメ映画を拝見しました。

映像美は他の方々が触れているとおり近年の日本アニメのレベルの高さを十分に感じさせる仕上がりとなっており、ここで敢えて述べる必要はないかと思います。

そこで、以下、内容について少し触れたいと思いますので、恐れ入りますが未視聴の方は十分ご注意ください。

さて、内容について私が感じたことですが、多くの方がレビューで述べられているとおり、平凡で奥行き・内容の無いストーリー、なのでしょうか?

例えば冒頭から途中の梅雨明けまでのシーンでは、精神的に追いつめられ、切迫した教師が飲酒禁止の公園で飲酒をする意味、名前も知らない相手が自分の領域に入ってこられる恐怖と二人の距離を縮めていくプロセスなど、心の痛みと将来への不安を傷をなめ合うように癒そうとする描写を、必要最低限のエピソードと台詞で十分に表現できていると思います。
また、二人が出会えた喜びと会いたい気持ちを表す描写も、言葉ではなく、例えばお弁当の卵割りを失敗するほどはやる気持ちを表したシーン(料理が下手だから、とは思いにくいのですが…)や晴れた夏休みにもあの公園に向かわせる行動にしっかりと現れています。
二人の悲喜と心の動きは随所に散りばめられたピースから紐とくことができます。
(但しこれらのシーンは些末な部分に過ぎず、一つ一つを敢えて取り上げて検証する意味は持たないと思います)

一方で私の推論ですが、これらの内面性を言葉ではなく行動で伝えようとした監督は、タイトルに「言の葉」とあるとおり、言葉の重さと重要性を本編のとても大切な要素であると考えたのではないでしょうか。
冒頭と最後に万葉歌を敢えて使った意味もここまでのストーリーを暗示しているかのごとく意味のあるものになっています。(万葉集の時代には言葉には魂が宿るとされてきました)

ここまで、各々のエピソードに込められた意味を深くとらえれば、決して奥行きの無いストーリーにはならないのではないかという感想を私は持ちました。

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