サンゴ 知られざる世界 の感想

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参照データ

タイトルサンゴ 知られざる世界
発売日2016-09-08
製作者山城秀之
販売元成山堂書店
JANコード9784425830718
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 生物学

購入者の感想

『サンゴ――知られざる世界』(山城秀之著、成山堂書店)で、サンゴについて、いろいろ多くのことを学ぶことができました。

「サンゴが生育し、サンゴ礁が発達する暖かい海は、実は生き物が棲むには厳しい環境とも言えます。海の透明度が高いということは、海水中の栄養塩が少ない貧栄養の海、すなわち植物プランクトンや動物プランクトンなどが少ないことを意味します」。

このような環境なのに、サンゴ礁に多くの生き物が集まるのは、なぜでしょうか。「その理由は、サンゴの体の中に共生している褐虫藻という小さな藻とサンゴの関係がうまく成り立っているからです。褐虫藻の光合成で作り出された糖などの栄養分を、サンゴは自身の成長などのエネルギー源として利用していますが、使い切れなかった余剰分を粘液などにして周囲に放出しています。サンゴが放出した物質は、サンゴ礁の食物連鎖を支えるスタート台となり、多くの生物の糧となっています。小さなサンゴの個虫(ポリプ)が石灰を沈着しながら複雑な群体を作り、それらが集まり長い歳月をかけてサンゴ礁という大きな構造物となります。多くの生物はサンゴを住居として、あるいは食料のにじみ出てくる餌場として集まってきます」。

一方、サンゴは生きるのが難しい時代を迎えています。「1998年の夏には海水温度が2°C上昇し、造礁サンゴのパートナーの褐虫藻が抜け出してサンゴが餓死する大規模白化現象が起きました。ほんの数か月で国内の造礁サンゴの8割が失われてしまいました。・・・その後もサンゴの白化は度々起きています。・・・さらに、サンゴの病気(致死性の感染症)の問題も起きています」。

私が、沖縄・八重山諸島の小浜島の沖合のどこまでも広がるサンゴ礁でカクレクマノミなどと戯れたのは、当地の白化現象が問題視される直前のことでした。見事なサンゴ礁と目の前を泳ぎ回る熱帯魚たちとの夢のような出会いの光景が、今も鮮明に浮かんできます。

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