山と田畑をシカから守る―おもしろ生態とかしこい防ぎ方 の感想

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参照データ

タイトル山と田畑をシカから守る―おもしろ生態とかしこい防ぎ方
発売日販売日未定
製作者井上 雅央
販売元農山漁村文化協会
JANコード9784540052118
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 自然観察

購入者の感想

農作物を食べられたお百姓の怒り、悲しみは、「百姓貴族」という農家出身の漫画家さんの本でも(ユーモアを交えながら)描かれています。
漫画チックな表現ながら、「奴ら(野生動物)に血の制裁を」と怒っています。

この本には、「シカを撃ち殺せ」「罠をしかけ、毒餌をまいて殺せ」という意見が一度も出て来ません。

シカが増えた理由と生態、大事な田畑、山林に彼らを寄せ付けない方法が丁寧に書かれています。
シカの本命は農作物ではない。「雑草」である!
それは当然ですよね。人間が農林業を始める前から、シカは草やドングリを食べて生きてきたのですから。
シカはおいしい果物や、花や野菜を狙って来るのではない…。
それは、草を食べるついでの おつまみだ。
それなら、地域ぐるみで シカを導く雑草の道を、断てばいい。
駆除の名のもと、射殺して回る前に、まずやることがあると、この本は言っています。

作物の種類ごとに、梨ならどうする、インゲンなら、大根ならこのように守ると、具体的に書かれています。柵の材料をいかに安く入手するかまで書いてあります。なんて、親切。
シカの生態とともに、農家の方々の生態(失礼!)が生き生きと表現してあり、思わず あるある!と笑ってしまいました。農機具を装着する時のクセとか、草刈の日程の決め方とか。餌付けになるからよくないんだけど、心やさしい女性のやってることとか。異様に詳しい。
この楽しい書き方は、前記の「百姓貴族」に通じます。
それは筆者が、現場の人だからなんですね。

猟師さんが減ったと嘆くより、外国のオオカミを日本の山野に放つことを考えるより、先にこの本の方法を試してはどうかと思います。

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農山漁村文化協会から発売された井上 雅央の山と田畑をシカから守る―おもしろ生態とかしこい防ぎ方(JAN:9784540052118)の感想と評価
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