勇者様のお師匠様 I の感想

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「小説家になろう」でWeb連載が続く同名作品の書籍化作品です。
書籍版出版後もWeb連載版が削除されることなく掲載されているのでもしも興味があったらご一読を。
（内容に関しましては同サイトを覗けば散見する事が可能なため、ここでは「商品」のレビューに留めます）

書籍化にあたり加筆修正+新規エピソードの追加などはあるものの、
基本は連載版と同じなので中身が読みたいだけならそれでも足りるかとは思います。

では、Web版と大差はないのになぜ星5つにしたのか、その理由は装丁にあります。
amazonの商品説明ページに掲載される写真では画素が足りないのか、光沢を反映できないのか、
実物の雰囲気の再現と言う意味では少々足りない事になってしまっていますが、
実物ではタイトル周りや巻数標記の下の英字などの黄色く表示されている部分が金箔箔押しになっており、
カバーの色合いと全体の風味が非常に絞られているためとてもシックで落ち着いた印象があります。
受ける感じとしては一見して「愛蔵版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」に近いでしょうか。
他のWeb小説の書籍化に見られるような派手さはまるでありませんが、
『なんとなく』持ってるぞ感のある雰囲気作りが素晴らしい外観です。

また、外観だけでなく本文の画面構成も小奇麗にまとまっていて、実に見やすい。
同系統の版型の作品と比べ、文字の大きさがたぶん0.5ptほど大きいのではないでしょうか。
また字間もゆったりと取り、天地左右の空間にも余裕を持たせているため
本を開いた際にも詰め込みすぎない風情を感じます。
手に取った方によってはそれをして「白すぎ」とか「無駄に行が少ない」とか思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
個人的にはその辺りの「間」も含めて実にこの作品にマッチしたデザインであると思います。

また、中身の切りもWeb版における第一章をまとめているため非常によく、
分量も365頁とそこそこあります。