ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階 の感想
参照データ
タイトル | ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ジム・コリンズ |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822248178 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 |
購入者の感想
◇いろいろな本に接してきましたが、やはり『ビジョナリー・カンパニー』は、特別ですね!
当初、「偉大な企業の衰退」のテーマには違和感があったことも確か。
しかし、読み終えて、このテーマを扱ったことにとてもしっくりきています。
「シリーズ総括の書」との宣伝文句も妥当かな。
ひとたびビジョナリー・カンパニーになったならば衰退しない、
というのは幻想でした。
いかにビジョナリーとはいえ、それが偉大さを築くにあたって原動力となった
規律を忘れ、そこから外れた行動をとったならば、衰退の道を歩むのですね。
◇実は、ビジョナリー・カンパニーで取り上げられた企業のいくつかが、
さえない状態にあるのを目にするにつけ、心の奥底では、
口には出せない疑問を持っていました。
IBM復活劇の『巨象も踊る』(素晴らしい著書です)と、
ビジョナリー・カンパニーとの関係はどうなのか。
そんな、私の声なき声に、(見事に)答えてくれたのが本書。
衰退の問題を扱ってこそ、ストーリーは完結するのですね。
どんな組織も必ず衰退するでしょう。(これはほとんど間違いない)
その時、いかにして回復するのかを教えてくれます。
「一発逆転策にすがるサイクルから抜け出して
一歩ずつ再建を進められる資源が残っていれば、
進路を逆転させることができる」
結局、本質的にはビジョナリーカンパニーの1で述べてきたことと同じですね
近道も魔法もない、ということですね。
◇ということで、来るべき衰退に備えて、本書は必読!と思うのですが、
そもそも、その前に、偉大さを築かねば・・・
当初、「偉大な企業の衰退」のテーマには違和感があったことも確か。
しかし、読み終えて、このテーマを扱ったことにとてもしっくりきています。
「シリーズ総括の書」との宣伝文句も妥当かな。
ひとたびビジョナリー・カンパニーになったならば衰退しない、
というのは幻想でした。
いかにビジョナリーとはいえ、それが偉大さを築くにあたって原動力となった
規律を忘れ、そこから外れた行動をとったならば、衰退の道を歩むのですね。
◇実は、ビジョナリー・カンパニーで取り上げられた企業のいくつかが、
さえない状態にあるのを目にするにつけ、心の奥底では、
口には出せない疑問を持っていました。
IBM復活劇の『巨象も踊る』(素晴らしい著書です)と、
ビジョナリー・カンパニーとの関係はどうなのか。
そんな、私の声なき声に、(見事に)答えてくれたのが本書。
衰退の問題を扱ってこそ、ストーリーは完結するのですね。
どんな組織も必ず衰退するでしょう。(これはほとんど間違いない)
その時、いかにして回復するのかを教えてくれます。
「一発逆転策にすがるサイクルから抜け出して
一歩ずつ再建を進められる資源が残っていれば、
進路を逆転させることができる」
結局、本質的にはビジョナリーカンパニーの1で述べてきたことと同じですね
近道も魔法もない、ということですね。
◇ということで、来るべき衰退に備えて、本書は必読!と思うのですが、
そもそも、その前に、偉大さを築かねば・・・
二匹(三匹?)めのどじょう、凡庸、ケースが古い、あと付けだ、などネガティブなレビューが散見されます。しかしその点を指摘することは本書の正しい読み方とはいい難いように思います。本書はケース分析をしている研究書ではなく、株式運用成績や当時の経済記事(今の経済記事をレファレンスしていれば確かにあと付けですが)などを元にメタ解析を行い、過去偉大であったにもかかわらず転落していった企業を抽出しています。つまりケースが古いという意見は、メタ解析のデータに対しては的外れな指摘となるでしょう。
本書は経営を科学した、いわゆる学術書に位置づけられる書籍ですが、これを経営How to 本として読んでしまうとその価値の半分も理解できません。すぐに答えを知りたいのであれば巷の経営指南書を買い求めればよいと思います。
では学者ではない我々ビジネス・パーソンは本書を読んで何を吸収できるのでしょうか。実務者としては、コリンズ先生の導き出した法則を自分の環境に相関させて、ここで語られる教訓を理解する必要があると思います。それには読み手が自分の環境に置き換える、応用力、発想力が必要になってくるのだと思います。他のレビューにもありましたが、企業の衰退の法則はビジネス・パーソン個人の衰退の法則にリンクしていると捕らえました。自分のキャリアが衰退に向かっていないか、どうすれば転落から反転できるかというヒントがもらえるという点でも参考になりました。
本書は経営を科学した、いわゆる学術書に位置づけられる書籍ですが、これを経営How to 本として読んでしまうとその価値の半分も理解できません。すぐに答えを知りたいのであれば巷の経営指南書を買い求めればよいと思います。
では学者ではない我々ビジネス・パーソンは本書を読んで何を吸収できるのでしょうか。実務者としては、コリンズ先生の導き出した法則を自分の環境に相関させて、ここで語られる教訓を理解する必要があると思います。それには読み手が自分の環境に置き換える、応用力、発想力が必要になってくるのだと思います。他のレビューにもありましたが、企業の衰退の法則はビジネス・パーソン個人の衰退の法則にリンクしていると捕らえました。自分のキャリアが衰退に向かっていないか、どうすれば転落から反転できるかというヒントがもらえるという点でも参考になりました。