権力の終焉 の感想

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タイトル権力の終焉
発売日2015-07-22
製作者モイセス ナイム
販売元日経BP社
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『権力の終焉』(モイセス・ナイム著、加藤万里子訳、日経BP社)の著書は、権力そのものが衰えつつある、権力は、より弱く、より移ろい易く、より制約されたものになりつつある――と、大胆に主張している。

本書では、「権力」は「他人に何かをさせる能力、またはさせない能力」と定義されている。

どのような状態より衰えつつあるのかというと、昔と比較しているのである。「権力によって昔のように多くを手に入れることはできない。21世紀の今、力は手に入れやすく、使いづらい――そして簡単に失われる。役員室や戦争の作戦地帯からサイバースペースにいたるまで、この力をめぐって相も変わらず激しい争いが展開されているが、そうした争いの結果生じる利益は減少しつつある」。

私のように、権力は衰退どころか、近年、ますます力を増していると感じている者に対して、著者はちゃんと先手を打っている。「争いの激しさが、権力そのものが儚くなっているという事実を覆い隠しているのである」。

「権力が消滅してしまったとか、絶大な権力を持つ人々がいなくなったというわけではない。たとえば、アメリカ大統領や中国の国家主席、JPモルガンやシェルオイルのCEOは、依然として絶大な力を誇っているし、それを言うならニューヨーク・タイムズの編集主幹も、国際通貨基金(IMF)の代表も、ローマ法王もしかりだ。ただし、その力は先代たちには及ばない。これらの地位に就いていた過去の人々には、現在ほど多くの挑戦者や競争相手がいなかっただけでなく、彼らが自らの権力を行使する際に、市民行動主義、世界市場、メディアの精査という形で束縛を受けることも少なかった。その結果、今日強い権力を行使する立場にある人々は、しばしば自らの犯した過ちに対して前任者たちよりも即座に、そして法外な高い代償を払うはめになる。そんな新たな現実への彼らの対応が、彼らが支配する人々の行動を変え、連鎖反応を引き起こし、それが人間の相互作用のあらゆる側面に影響を与えているのである。権力の劣化が世界を変えている」。

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