性悪オオカミが恋をしたらしい (花音コミックス) の感想

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あらすじは内容紹介の通り。
じゃないけどシリーズで東雲に憧れていた香坂直と、元生徒会長紅城司狼です。
なぜ香坂くんは笑わなくなったのか、なぜ紅城さんは禁止されているバイトをしていたのか、その謎が二人の共通点という形で明かされていきます。
香坂くんは前回不幸な終わり方になってしまったので、今回このような形で救いがあってよかったです。東雲とのその後の関係も描かれていて、つくづく東雲は優しい男なのだなと認識させられます。永遠と柏木は少し、幸村はほんの少しだけ登場しますが、帝や久遠、七王は登場しません。物語はほとんど紅城さん、香坂くん、香坂くんの弟・疾風の三人で動いていきます。
二人の心の距離の近付き方が丁寧に描かれていて安心して読めましたし、ぐっとくるシーンがいくつもあります。

ここからは盛大なネタバレになるのですが、鬼畜狼と思われた紅城さんの恋愛観が意外にもピュアで、香坂くんに惹かれていく様子と合わせて心を鷲掴みにされました。ピュアだけど、いざって時は狼らしい男らしさを見せます。
そして描き下ろしでとても素敵なゲス顔を見せてくれて爆笑しました。時折現れる八重歯も見どころです。
ワルイコトシタイシリーズは全巻読んでいますが、このカップルは正直最も好きなカプに比肩します。結局まだ家庭の問題は解決していないので、続きを描いてほしいです。