ジュラ紀の生物 (生物ミステリー(生物ミステリー プロ)) の感想

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参照データ

タイトルジュラ紀の生物 (生物ミステリー(生物ミステリー プロ))
発売日販売日未定
製作者土屋 健
販売元技術評論社
JANコード9784774174068
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 恐竜

購入者の感想

土屋健氏の古生物図鑑第6弾,ジュラ紀: 超大陸パンゲアが分裂,テーチス海が開き,地球は温暖湿潤な気候となる.恐竜をはじめとする大型動物が繁栄を謳歌する時代である.恐竜に関する本はゴマンとあるので特に本書に期待しないが,気になったのはブラキオサウルスという名前が消えかかっているという話だ.学名の先取権の原則により,ブロントサウルスがアパトサウルスに改名されたのはよく知られているが,ブラキオサウルスの場合は属が違うとかで,逆に後発のギラッファティタンに乗っ取られた由である.ジュラ紀にはプレシオサウルスに代表されるクビナガリュウが繁栄するが,それが有名になったのはドラえもんというよりネッシー騒動であろう.翼竜も,西洋人が空想した悪魔の容姿をもつランフォリンクスが活躍する.
本書の圧巻は,シソチョウの11個の標本すべての写真が収録されていることである.土屋健氏の前著「そして恐竜は鳥になった」でも書かれているが,ジュラ紀後期という古い時代に,なぜこれほど進化的なシソチョウが出現したのかという,有名なパラドックスがある.シソチョウは胸筋がなく羽ばたけなかったことは明らかなのに,すばらしい翼をそなえ,さらに現代の鳥類と同じく左右非対称な風切羽をもつ.ところが本書p.140によると,2014年に発表された第11標本では,左右対称の羽が認められた由である.他方,1860年に見つかった1枚羽の化石は,明らかに左右非対称な風切羽である.この辺はいったいどうなっているのだろうか.羽だけの化石は,これ以後150年間1枚も見つかっていないのも奇怪だ(捏造?).
アンモナイトについては記載がわずかで,次の白亜紀の巻に乞うご期待とのことである.

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