THE GREAT JAMBOREE 2014“FESTIVARENA”日本武道館【DVD】 の感想

スピッツの凄いところは、何と言ってもライブ。
ヘンにアレンジしたりせず、CDそのままの雰囲気を、さらっと再現してしまう。気負うことなくやっているように見えるけど、
実際はなかなかむつかしいことだと思う。ほっこり　ゆったりしたMCも楽しいし、それをまるっと記録した
すばらしいDVDだと思います。

ひょんなコトからほんの一年前からスピッツにハマってしまいました。
にわかファンの私が言うのも何ですが、オープニングから絶対おススメの曲で始まります。
”夜を駆ける”、マサムネさんが若かった時に歌われたものと是非聴き比べて欲しいのです。
マサムネさんの声、若かった時それはそれは伸びがあって艶やかで、抜けるようにステージに響き渡るような魅力がありました。
20年、30年経った今その声は深みを増し、渋みを増し、より味わい深くまろやかに熟成した銘酒のようなテイストを持ち始めました。
それは決して劣化ではなく、優れた別のモノへ変化したかのようです。
ボジョレヌーヴォーにはボジョレーヌーヴォーの良さがあって、年代物のロマネコンティには月日を重ねないと醸し出されない良さが生まれるのと同じように。
全て「素晴らしい」の一言ですが、変化したことがよくわかる曲として他に”愛のことば”があります。
まるで別の新しい曲を聴いたかのような錯覚に陥ってしまいました。

マサムネさんの”一呼吸”に全神経を研ぎ澄まして同調していくドラム、ベース、ギターのチームワークは絶妙です。
クージーさんのお茶目なキーボードとコーラスが、さりげなくスピッツらしさを際立たせます。
『フェスティバリーナ』はそんなハードなのに、どこかかわいいスピッツにピッタリな舞台セットも見ものです。

とても良かったです！最高にかっこいい！

カメラワークも音声も、臨場感に溢れていて、暑い夏の日の初！武道館という感動が蘇ります。8823やヒバリのこころなど、もう他のDVDで見たしって購入をためらっている方がいたら、是非このFESTIVARENAで聞いて欲しい。まったくの別物だと感じる筈です。特に前作DVD「小さな生き物」の収録にがっかりされた方には、本当に見て欲しい。野生のポルカの格好良さといったら桁違いです。

又、スワン、晴れの日はプカプカプー、プールなど、DVD初収録曲も多数あります。

さらに、削られがちなMCも、余すところなく収録されている点でも嬉しい。

個人的には、特典盤である必要はまったくないと思います。とげまるのアルバムのように、特典映像があるわけではないので。絵本とライブCDと、写真集？でずいぶん値段が違うので。

通常盤で十分！そして素晴らしい完成度！
スピッツファンには堪らないと思います。