ザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー) の感想

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参照データ

タイトルザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)
発売日販売日未定
製作者マイクル コナリー
販売元扶桑社
JANコード9784594023645
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

マイクル・コナリーの、ボッシュ・シリーズではない単独の作品。同じような作品に「わが心臓の痛み」もあり、共通しているのは主人公の特異な設定だ。刑事の自殺が、実は連続殺人犯のしわざだったーそれを追うのが刑事の双子の弟の新聞記者ーという突飛さ。そしてそれにFBIが絡んでいく。お気楽に読み始められるボッシュ・シリーズとは異なり、読者はその絶妙さ、オリジナリティの素晴らしさに舌を巻きながら、物語に没入してしまう。
冒頭はトマス・H・クックを髣髴とさせる内省的な色合いで語られる。しかし、読者がその世界に入り込んだ頃合を図ったかのように、物語は動き始める。上質で意表を突くプロットだ。読後、ちょっとあそこは甘いなあーとか、都合よすぎるんじゃない?-とかあらためて認識はできるのだが、いったん読み始めると、読者はコナリーのローラー・コースターに乗せられているのだから、後ろなんて気にしていられない。
これを書ききる力量がボッシュ・シリーズの基礎体力になっているのだと改めて感じる。一回り大きいエンジンでLAの大通りをクルージングしているような余裕だ。余裕があれば大きなミスは犯さないし、小さなミスには眼をつぶれる。僕はこの作品ももちろん評価するが、今後のボッシュ・シリーズに大きな期待が持てたことを喜びたい。

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扶桑社から発売されたマイクル コナリーのザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)(JAN:9784594023645)の感想と評価
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