ショパン: ポロネーズ/パデレフスキ編 VIII (日本語ライセンス版) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルショパン: ポロネーズ/パデレフスキ編 VIII (日本語ライセンス版)
発売日販売日未定
製作者F. F. ショパン
販売元ヤマハミュージックメディア
JANコード9784636864656
カテゴリ » ジャンル別 » 楽譜・スコア・音楽書 » 映画音楽

購入者の感想

ショパンにおけるポロネーズは、彼が若き日に祖国を出国し、二度と帰らぬ人となったこととも重なり、
ノスタルジーを掻き立てるものですが、この楽譜では、デビュー作の1番から順次取り上げ、幼少期の習作までカバーされています。
エチュードやバラード、スケルツォとともに、彼自身かなり気に入っていたジャンルであることはたしかであり、
同じ舞曲であるマズルカとともに晩年までこだわり続けました。

ポロネーズは舞曲ですが、ショパンにおいて、洗練の極みに達し、その風土性や絢爛性、勇ましさや枯淡、きらめきや渦めき、
といった音楽的表情に満ちており、この点、ウィエニヤフスキやリストらのものと対比して聴いたり、
弾いたりしてみるのも興味深いことでしょう。

おすすめは2番シベリア、5番グランド、6番英雄、7番幻想ですが、どれも逸品で、なかなか演奏が難しく、
この機会にこの楽譜でよく練習してみましょう。ポロネーズに通底する特徴の一つは、既述のように、
舞曲的な趣を備えた行進曲的エピソードであり、同じ舞曲であるワルツ、マズルカが粋で軽妙なのと比べると、
やや翳った、しかし骨太な哀歌にも聞こえるのであり、その演奏の醍醐味ははかりしれず、まさにグランディオーソともいえましょう。
例えば、5番嬰へ短調中間部におけるイ長調マズルカ風部分の挿入は、三度平行調ですが、メロディアスな響きと、
柔らかなフレージングが目立ち、ソットヴォーチェで弾くべき部分でしょうが、前後のむしろ激しいくらいのパッセージとの対比から、
極めて効果的に仕上がっており、ショパンらしさがここにも見て取れるのです。

他の作品群もさることながら、このポロネーズ集はある意味でショパン音楽の集成ともいえ、一つのモニュメントでしょうか。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

ショパン: ポロネーズ/パデレフスキ編 VIII (日本語ライセンス版)

アマゾンで購入する
ヤマハミュージックメディアから発売されたF. F. ショパンのショパン: ポロネーズ/パデレフスキ編 VIII (日本語ライセンス版)(JAN:9784636864656)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.