水滸伝 十四 爪牙の章 (集英社文庫) の感想

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タイトル水滸伝 十四 爪牙の章 (集英社文庫)
発売日2012-09-28
製作者北方謙三
販売元集英社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

  前半は梁山泊の好漢達の色恋話が印象的。彼らは皆いつ死んでもおかしくない、いやむしろ場合によっては自ら死を選ぶ者もいそうな極限状況に置かれている。そんな中でも人は誰かと結ばれ子孫を残していく。あるいはそんな状況だからこそより一層情熱的にパートナーを求め恋に身を焦がす者もいるようだ。各巻毎にどんどん死者が増えていくストーリーの中で、そんな感慨を持った。
 後半では各所で圧力を増す官軍側との全面対決に突入。本気を出した官軍側との兵力差は歴然で、指揮者も互角以上の強者を厳選して来た感がある。抵抗虚しく全滅する戦線も現れ、破滅へと向かい始めた梁山泊がどこまで踏ん張れるのか、あるいは戦況を覆す起死回生が起こるのか、全く目の離せない状況になって来た。一読者としては破滅していくであろう彼らの散り際を最期まで見届けたいと思ったものである。

書き始めると止まらなくなりそうなので…
原典の『水滸伝』を凌駕した最高峰の中国史小説でした。
そして、読んだ全ての人それぞれに違った想いを抱かせる、枠に嵌らない作品だと思います。
一読の価値は間違い無しだと思います。

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