MONKEY vol.12 翻訳は嫌い? の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルMONKEY vol.12 翻訳は嫌い?
発売日2017-06-15
販売元スイッチパブリッシング
JANコード9784884184131
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 文芸・総合 » 文芸

購入者の感想

内外を問わず、今昔も問わず、魅力的な物語を載せてくれる本誌が取り上げる『翻訳』は、柴田元幸さんが記すその始まりとなる『日本翻訳史』というストレートなものから、石川美南さんの短歌から生まれた小説である『大陸漂流』という、素敵な変化球のようなものまで多岐に渡ります。移し替えるのでもなく、作り変えるのでもない翻訳という行為にある一面には、欠かせない技術があり、またタダじゃ済まない楽しさがあるのだということが、上記した両端の間にある各コンテンツも加わることで、今号に丸ごと表れています。結果として、翻訳が嫌いとは言い難くなったのが素直な感想です。
個人的にお勧めなのが、リディア・デイヴィスさんの『ノルウェー語を学ぶ』。ノルウェー人の間でも「退屈」「読めない」という評価がある、ダーグ・ソールスター著の「テレマルク小説」という長大な家族物語を、ノルウェー語を解さないまま、解することができるようになって最後まで読み切る、という過程を記した本記事は、同書の小説としての形式や魅力についても言及され、言語を通じて、ひたすら物語に向き合い続ける姿が翻訳の内側を語っているように思えます。また、そこに提示される広がりは、言語の区切りで支えられた冒険可能な世界のように感じられます。興味があれば是非、一読してみて下さい。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

MONKEY vol.12 翻訳は嫌い?

アマゾンで購入する
スイッチパブリッシングから発売されたMONKEY vol.12 翻訳は嫌い?(JAN:9784884184131)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.