オーパ、オーパ!!〈アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇〉 (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトルオーパ、オーパ!!〈アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇〉 (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者開高 健
販売元集英社
JANコード9784087496529
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 日記・書簡 » 日本文学

購入者の感想

物凄く巧い。金言の宝庫。筋金入りなんです。別物なんですね。

ベトナム戦争に従軍し人間の根底にある大切なもの木っ端みじんに破壊
された作者は、食に酒に傾倒し、各界の達人に触発され、魚達に励まされ
、治癒されていく。されど、それは荒治療だったのか、晩年は病魔に侵され
やがて若くして世を去ることになる。

処女作から改めて、読み返している最中ですが、冒頭の言葉がすべて
フィットすると思うのです。

オーパシリーズはその集大成。
早朝の満員電車や寝床で眼を細めながら、想いを彼の地に馳せていく。
数時間、開高健と一緒に、荒海に翻弄され、オヒョウと死闘を繰り広げ、
ボロボロになり、旨い魚を喰らい、旨い酒を飲み酩酊し、
「そうだよな!おっさん!」と開高健の肩を叩いて、ガハハと笑ってみたりする。

そして、現実に戻り、明日のくだらない会議、いつか殴りたいアホ上司、
蹴っ飛ばしたくなる嫌味な部下や後輩を思い出して憂鬱になり、
隣で大の字でイビキをかいている、かつて女性だった嫁にため息を
ついたりする。

オーパシリーズは現代人の処方箋なんですね。全世代必読です。

今となっては貴重な文豪の冒険記。
今時の文ではないので少し間延びしてる様に思えますが、全体で紀行文としてゆったりしながら読むと非常に楽しく読めます。
ときおり入るキラリと光る描写は、現在非常に多く出てくるテレビやブログの冒険記の描写とは明らかに違う、まさに「文豪」の作品です。

世界もすっかり狭くなり、すべての人が忙しくなった今では、このような作品はもう出てこないと思えます。

古本で探すのも困難ですし、オーパ! 同様、Kindle化を強く希望します。

どうしても探し出せなかった1冊です。程度もよく、内容的には安すぎる(笑)

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