リビングで塗れるプラモ 水溶きアクリル筆塗りテクニック の感想

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タイトルでは「水溶きアクリル」となっていますが、本書で紹介しているのはタミヤカラー アクリル塗料のみで行う塗装方法ではありません。
メインで水性塗料(タミヤ アクリル)を使い補助にエナメル(タミヤ、GSIクレオスのエナメル系アイテムや油彩)を使う、水性塗料+エナメル塗料での塗装方法です。

本書の内容ですが、基本構成は1頁に3枚の大きい写真とその解説で、そこで使用する塗料も画像で提示。
全体的にとても見やすくて分かりやすい構成になっており、素晴らしいです。もちろん全編フルカラーで白黒のページはありません。

作例はどれも強めにウェザリングを施したタイプですが、「適当に作った(塗った)」や「やはり筆塗りなので、それなりの出来になってしまった」と感じられるような物は一切なく、全ての作例が一級品としての完成度だと思います。
本書の真似をすれば、この一級品に近い作品が作れるのではないでしょうか。

本題の塗装方法については、タミヤ アクリルでのさまざまなテクニックが載っており、これまでタミヤ アクリルをあまり使っていなかった人だけではなく、タミヤ アクリルの筆塗りをメインに作品を作っていた人でも参考になる有用なテクニックが多々あると思います。
それと、塗装方法のみではなく工作方法でも「おっ、それいいね。今度真似してみよう」と言う様なものがチョコチョコ載っています。

ただ、疑問に感じた点を少々。
1. タミヤ アクリルの希釈率が良く分からない。
最初に基本としての希釈率の解説があり、個々に希釈率の指定がある場所も有りますが、指定が無い場所は全て基本の希釈率なのでしょうか？
迷彩のフリーハンドでの塗り分けなどは希釈率の指定が無いので「本当に基本の希釈率でシャバシャバに薄めるの？」と疑問に思います。
全ての塗装箇所に何らかの形で希釈率の情報を入れて欲しかった。

2. フィギュア塗装の情報が少なすぎ。
1/48や1/35の兵隊の顔の塗装方法。「エナメルで塗れ！」が正解なのかも知れないけど、もうちょっと何かが欲しかった。

3. P.44の1/35