クマが樹に登ると―クマからはじまる森のつながり (フィールドの生物学) の感想
参照データ
タイトル | クマが樹に登ると―クマからはじまる森のつながり (フィールドの生物学) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 小池 伸介 |
販売元 | 東海大学出版会 |
JANコード | 9784486019930 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 動物学 |
購入者の感想
フィールドに情熱を注ぎ続ける、若きフィールド生態学者の話。
舞台は我々の身近に広がる「森」である。
我々は森と聞くと、どこかひっそりとした静かな空間をイメージしがちであるが、
本書は、森の中でダイナミックに繰り広げられる生き物たちの不思議でかつ巧みな関係を、「タネ」の運命を中心としたストーリー仕立てで非常に興味深く描写している。
そしておそらく、本書で主に登場する「クマ」とその周りの生き物たちは、数多い生き物間のネットワークの氷山の一角であり、
本書を読み終えることには、いったいどれくらいの生き物たちが互いにどのように関わり合いながら森を維持しているのかと、とてもわくわくした気分になる。
またこれは本シリーズの特色であるが、本書には学生時代から現在に至るまでの著者の苦労話や葛藤も記されており、こちらも興味深く、著者への親近感がぐんと湧く。
特に、本書でも述べられているが、フィールドを対象とした研究は、未知の世界を対象とすることができる魅力がある一方で、数年間に及ぶ地道な作業が伴い、データにすらならず途方に暮れることもある。
しかしながら、そういった一人では到底達成することができないやりがいのある作業であるからこそ、人とつながりやひとつの事にかける情熱がいかに大事であるかを改めて理解することができる。
本書は専門家・研究者だけでなく、これからフィールドを志す学生や、一般の方に対しても強く薦めたい良書である。
文章は、専門家ではない人でも分かり易い表現で書かれており、口絵や写真なども豊富なことから、生き物が好きな人であれば誰でも楽しめること間違いないと思う。
舞台は我々の身近に広がる「森」である。
我々は森と聞くと、どこかひっそりとした静かな空間をイメージしがちであるが、
本書は、森の中でダイナミックに繰り広げられる生き物たちの不思議でかつ巧みな関係を、「タネ」の運命を中心としたストーリー仕立てで非常に興味深く描写している。
そしておそらく、本書で主に登場する「クマ」とその周りの生き物たちは、数多い生き物間のネットワークの氷山の一角であり、
本書を読み終えることには、いったいどれくらいの生き物たちが互いにどのように関わり合いながら森を維持しているのかと、とてもわくわくした気分になる。
またこれは本シリーズの特色であるが、本書には学生時代から現在に至るまでの著者の苦労話や葛藤も記されており、こちらも興味深く、著者への親近感がぐんと湧く。
特に、本書でも述べられているが、フィールドを対象とした研究は、未知の世界を対象とすることができる魅力がある一方で、数年間に及ぶ地道な作業が伴い、データにすらならず途方に暮れることもある。
しかしながら、そういった一人では到底達成することができないやりがいのある作業であるからこそ、人とつながりやひとつの事にかける情熱がいかに大事であるかを改めて理解することができる。
本書は専門家・研究者だけでなく、これからフィールドを志す学生や、一般の方に対しても強く薦めたい良書である。
文章は、専門家ではない人でも分かり易い表現で書かれており、口絵や写真なども豊富なことから、生き物が好きな人であれば誰でも楽しめること間違いないと思う。