水曜日のエミリア [DVD] の感想

女性向けの映画なのでしょうか。男目線ではなかなかモヤモヤしました。
なぜエミリアがジャックに愛想をつかさないのか、理解できなかったからです。

職場の若い美女を公私混同の出張に連れて行き、首尾よく不倫関係に至り、
結婚したら連れ子の面倒を押し付け、前妻の嫌がらせに対しても大した仲裁をせず、
生意気な連れ子に心を開いてもらうべく健気に頑張っている姿も顧みず、
新生児の突然死という悲劇にも大したフォローをせず、
しまいには「お前は連れ子を見る目が冷たい、もう無理だ」とあっさりと捨ててしまうというクズっぷり。

そんなダメ男に捨てられた後も、「前妻の結婚式に息子を連れて行くのに付き合え」と頼まれて快諾し、
帰りにデートに誘われ、意趣返しのチャンス！と思いきや喜んで付いていくエミリア。
かといって、別に「ダメ男を好きになってしまう女の悲しい性」をテーマにしてるわけでもなければ、
略奪女が不幸になって因果応報！ざまあみろ！という趣旨でもないようで、うーん。。。

一方、複雑な環境にある子供の心情については、とてもよく描かれていると感じました。
ダメな父親と高慢でヒステリックな母親に挟まれて育ち、
母と逆のタイプの継母が突然現れ、最初は困惑しながらも次第に人間の温かみを知っていく少年の方を主役にした方が、
面白い映画になったのではないかという気さえしました。