不況知らずのランチェスター最強経営力 の感想

ランチェスター戦略の数式や、理論体系が書いていないので、
それを学ぼうと思う人が買うと、失敗したと思うだろう。
ただ、ランチェスター戦略の考え方を、独自進化させて
ネット戦略に使うと、こういう風にできるというところを
読み取ると、学ぶべきものはしっかりある。
ランチェスター戦略をイマドキに解釈した書だと思う。

この本の主たる内容は「一位主義」と「youtubeによる営業戦略」

専門性がある特殊化した仕事を持つことで、
他に差をつけることが、生き残り戦略で重要であり、
起死回生を起こす策となる、ということ。
とにかく、エリア、商品、サービス、売り方や顧客維持力などで一位を取れ、と。

世の中に、似たような本はたくさんある。
読み始めたときは、その類型を出ないだろうな、と思っていたが、
この本は、切り口が違っていて読んで、けっこうわかりやすかった。
本書の中でも言われているが、「実例」を多く用いていることが、
理解を大きく伸ばしているんだろう、と思った。

中小零細企業の経営者が最も陥りやすい、需要がないのに、
自社の技術に自信を持ち、製品を作ってから失敗に気づく、
ということは、身につまされるものがあった。

不況なんて、いつやってくるかわからないのに、
そんなこと心配しても仕方がない、とは思うが、世界の経済の動きはとても早く、
行方はとにかく不透明。
その前に、できるだけの手は打っておきたいものだ、と思った。