チェ・ゲバラAMERICA放浪書簡集―ふるさとへ1953‐56 の感想

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タイトルチェ・ゲバラAMERICA放浪書簡集―ふるさとへ1953‐56
発売日販売日未定
販売元現代企画室
JANコード9784773801026
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

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 家族(母親、父親)、仲の良かった叔母、生涯心の友であった、医学部の同窓生の女性ティタ・インファンテへの手紙。頻繁に書き送っている。
 編者である父親リンチによると、この書簡集は、あまりにもプライベートな内容のため、当初は公開する気などさらさらなかったが、息子ゲバラが神格化され、その作られた虚像が一人歩きし、政治的敵対勢力にまで政治利用される状況に至り、チェ・ゲバラの真の姿を示す必要性に迫られ、この本の出版に至ったとのこと。
 少年時代、ゲバラ家では、よくいろんな話題で激論を交わしたそうで、近所中に響き渡るほどの激しさだったとのこと。そのことを、手紙の中で「あの味わい深い穏やかな議論」と懐かしんでいる。この議論が、彼の人格や価値観の形成に大きく寄与したであろうことが、想像される。
 家族に心配をかけまいと、わざと冗談めかしたり、茶化したりしているうえに、強烈な皮肉や隠喩を多用する中に、本音がちらっと出てしまうといった文面になっている。したがって、手紙だけを時系列に並べたのでは理解しづらいが、要所要所で父親が解説してくれているおかげで、実にわかりやすい。注も充実している。
 第1回南米旅行紀では、彼がなぜ革命家になったのか、全くわからなかった。将来を嘱望された医師が、なぜ革命家にならなければならなかったのか。それをどうしても知りたくて読んだ本書にその答えがあった。。。「自分はただの傍観者じゃないか」「このまま傍観者でいいのか」と何度も自問自答したようである。。。
 カストロの2つ年下のゲバラ。もし今生きて、カストロと世界について語るとしたら、どんなことを語るだろうか。是非聞いてみたかった。 

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現代企画室から発売されたチェ・ゲバラAMERICA放浪書簡集―ふるさとへ1953‐56(JAN:9784773801026)の感想と評価
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