チェ・ゲバラの記憶 の感想

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参照データ

タイトルチェ・ゲバラの記憶
発売日2008-05-23
製作者フィデル・カストロ
販売元トランスワールドジャパン
JANコード9784862560117
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

 ゲバラ書籍と言えば、本人が書いたもの、戸井十月氏のような取材ものが殆どで、近親者によるものといえば、2番目の妻アレイダ=マルチの『わが夫、チェ・ゲバラ 愛と革命の追憶』、モーターサイクルダイアリーズの同行者にして親友のアルベルト=グラナードによる『トラベリング・ウィズ・ゲバラ』 ぐらいだろう(娘アレイダは、別れの時4歳であったので省いた)。
 そんな中、ゲバラの理念、精神、革命思想を持ち続け、具現化し続けてきたフィデルによる本書は、メヒコでの「母国アルゼンチンにも革命を起こす」との約束などフィデルしか知りえぬエピソードも含まれており、ゲバラを愛する多くの人にとって、必読の書となろう。

 最後の手紙、死したゲバラ追悼、ボリビア日記(邦題ゲバラ日記)発表、サンタ=クララでの遺骨返還、チリやアルゼンチンでの演説、インタビューによってフィデルの口から存分に語られるゲバラに読者は魅了されるはずだ。
 没後20周年記念として、新しく建設された電子部品工場で行われた綱紀粛正演説でさえ、口さがない連中の言う、ゲバラを利用した国力増強のハッパかけとは受け取らず、気分を高揚させるだろう。

 本書を際立たせているのは、翻訳者の力もある。
 ヒロン海岸、10月危機との言葉を使っているのは当然として、英語版、スペイン語版の双方を参照し、フィデルの口調の独特の味を出すべく努力しているからこそ、フィデルの言葉そのままを読者は日本語で受け取ることができる。

 ゲバラの姿勢を本人以上に鮮明に書き出した本書は、寡頭制に嫌気がさし、ゲバラ待望を願う読者にとって、バイブルとなりうるだろう。  

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