ニッポンを解剖する! 名古屋 東海図鑑 (諸ガイド) の感想

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JTBパブリッシング「ニッポンを解剖する！」シリーズ
は、変化球の旅行ガイド本です。旅行ガイドとエクスナ
レッジが出している「解剖図鑑」シリーズを足して2で
割ったような感じで、旅のお供になるようなその地の名
所や歴史・文化、グルメ情報などをイラストや写真をふ
んだんに盛り込みながら紹介する本です。

これまでに東京、京都が刊行されていますが、最新刊は
この名古屋・東海版。

名古屋というと、出張族は日帰りという人も多く、観光
の目的地としても京都や東京にはかなわない「観光不毛
の地」というイメージ。
ですが、この本を見るとなかなか見どころは多いんだな、
ということがわかります。

名古屋城など尾張徳川家関連の情報や博物館や水族館、
動物園などの情報。高層ビルや名古屋市役所のような歴
史的建造物、果ては地下街の歴史や名古屋グルメ、巨大
マネキン「ナナちゃん」のファッションチェックまで盛
りだくさんです。旅行者だけでなく、転勤したばかりの
人が読んでもいいかもしれません。

徳川美術館の珍品・名品コレクション、味噌から広がっ
てきた名古屋の食の系譜のような眺めて面白いページも
あります。ただ、なにしろ取り上げているジャンルの幅
が広くて、本から得た情報を読者が整理するのが大変な
印象です。
また、取り上げるものによってページのボリュームにも
差があるので、人によっては興味ないテーマが多いかも
しれません。

A5判の単行本なので携行には便利ですが、一般的な旅行
ガイドより小さいので図解などはちょっと見にくいのも
残念。構成は旅行本としては変わっていて面白いので、
シリーズ本がこれからも増えるのなら、少し改良してほ
しいです。