あゝ野麦峠 [DVD] の感想

邦画はめったに購入しないのですが、家族の誕生日のお祝いに
注文しました。

79年の映画、しかもBlu-rayではなくDVDということで画質に不安
があったのですが、十分に満足できる映像に感激しました。色彩
も豊かです。ストーリーや演出、出演者はもちろんですが、雪山の
峠を歩いて越える女工たちの行列、紡績工場の様子、横浜市街
の描写など、どのように撮影したのかと目を見張るシーンの連続
でした。

時代は過ぎても、まったく色褪せしていない名作中の名作。
文句なしの★5つです。

明治後期を舞台に日本の軍国主義を支えた
生糸産業で過酷に働く貧しい少女達の物語。
中学生の時に観た衝撃と感動は大きかった。
今ではCGやセットで撮影しそうな
雪山峠のスケールの大きな行進と
それ以上に生糸工女が背負った過酷さ。
それまで年代と起こった出来事だけを
試験のために覚えていた歴史勉強から
この作品を観た後は
この明治から戦時まで歴史背景を
勉強せずにはいられなかった。
主人公の「政井みね」は一番最初に
影響を受けた歴史の人物であり
彼女を演じた「大竹しのぶ」の
爆発的な演技力は素晴らしかった。
ビデオ化もされていなかったので
（続あゝ野麦峠はされた）
DVD化されたことにただただ感謝。