安藤昇のわが逃亡とSEXの記録 [DVD] の感想

安藤昇が亡くなってから半年、ようやく安藤主役作品のDVDが発売されるようになった(ただラインナップには佳作である『懲役十八年』や『密告』が入ってないのが不満だが)。『安藤昇のわが逃亡とSEXの記録』は横井英樹襲撃事件から安藤組組員の逃亡、そして安藤の女性関係、逮捕に至る経緯を描いた異色の実録映画である。なにが異色って、安藤昇本人が本妻や愛人とねっとりとしたベットシーンを演じていることで、からみにおける安藤のクールな表情は本当にそんな感じでやってそうと思わせるほどリアルである(本妻や愛人を演じる女優もポルノ女優ばかりなので安心して見ていられる)。女を抱く安藤、組員への逃亡の指示をクールにこなす安藤、親友の友情に感謝する安藤、愛人にたいし時には優しく、時には厳しくする安藤、本人がこれだけ体を張っていれば文句の言いようもないというものである。ぜひこの映画を見て、男の生きざまとは何か感じてください。ちなみにタイトルは映画のラストに安藤が言う台詞ですが…このシーンだけでも必見ですよ。