寺院消滅 の感想
参照データ
タイトル | 寺院消滅 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 鵜飼 秀徳 |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822279172 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 宗教 » 宗教学 |
購入者の感想
著者は、僧籍を持つ記者の「鵜飼 秀徳(うかい ひでのり)氏」です。
本書は限界集落と歩を合わせるようにして消滅しつつある、寺院の現状を追ったルポルタージュです。
著者は京都の寺の生まれで、記者としての仕事の傍ら、実家の寺の副住職をしています。
近年、人口減による消滅自治体の問題は周知されつつありますが、同様の構造を持つ寺院の問題については俎上にすら上っていません。
経済記者と僧侶の二足の草鞋を履く鵜飼氏は、この問題を掘り下げてみたい、と取材を始めました。
すると77000の寺院のうち、既にその約3分の1にあたる20000箇所が無住の空き寺になっていることがわかりました。
なぜこのような事態になったのか?
そこには人口減少やコミュニティの崩壊といったことだけで説明できない要素があることを感じ取り、歴史を紐解きながら取材を深めました。
序章では、地方で消えつつある寺と墓の現状をレポートしていました。
人口減と共に檀家が減って物理的に維持できなくなった寺、被災後に再建する余力を持たない寺、制度の狭間で消えつつある尼寺のことなどが詳細に取材されていました。
「尼僧というのは職業ではなく、人としての1つの生き方なのです。
生き方を示し続けているからこそ、深い悩みを抱えた心に寄り添うことができるのだと思います。」
「宗教者が生活の全てを懸けて信仰に臨まなければ、お寺はどんどん力をなくしていくでしょう。
檀家さんに『うちの住職さんに送ってもらいたい』、と思われることが寺の生命線なのです。」
二章ではこうした現状に適応しようとする、住職たちの奮闘がまとめられていました。
都市化で「おらが寺」を失った人々のニーズに応えた「遺骨をゆうパックで受け取るサービス」、感動する葬儀のコーディネートで引き出した需要、地域密着で檀家を増やしたニュータウンの民家寺院、人生の二毛作を僧侶として生きる企業人の住職の例が紹介されていました。
三章では寺院の歴史を追いながら、現状に至った原因を探っていました。
本書は限界集落と歩を合わせるようにして消滅しつつある、寺院の現状を追ったルポルタージュです。
著者は京都の寺の生まれで、記者としての仕事の傍ら、実家の寺の副住職をしています。
近年、人口減による消滅自治体の問題は周知されつつありますが、同様の構造を持つ寺院の問題については俎上にすら上っていません。
経済記者と僧侶の二足の草鞋を履く鵜飼氏は、この問題を掘り下げてみたい、と取材を始めました。
すると77000の寺院のうち、既にその約3分の1にあたる20000箇所が無住の空き寺になっていることがわかりました。
なぜこのような事態になったのか?
そこには人口減少やコミュニティの崩壊といったことだけで説明できない要素があることを感じ取り、歴史を紐解きながら取材を深めました。
序章では、地方で消えつつある寺と墓の現状をレポートしていました。
人口減と共に檀家が減って物理的に維持できなくなった寺、被災後に再建する余力を持たない寺、制度の狭間で消えつつある尼寺のことなどが詳細に取材されていました。
「尼僧というのは職業ではなく、人としての1つの生き方なのです。
生き方を示し続けているからこそ、深い悩みを抱えた心に寄り添うことができるのだと思います。」
「宗教者が生活の全てを懸けて信仰に臨まなければ、お寺はどんどん力をなくしていくでしょう。
檀家さんに『うちの住職さんに送ってもらいたい』、と思われることが寺の生命線なのです。」
二章ではこうした現状に適応しようとする、住職たちの奮闘がまとめられていました。
都市化で「おらが寺」を失った人々のニーズに応えた「遺骨をゆうパックで受け取るサービス」、感動する葬儀のコーディネートで引き出した需要、地域密着で檀家を増やしたニュータウンの民家寺院、人生の二毛作を僧侶として生きる企業人の住職の例が紹介されていました。
三章では寺院の歴史を追いながら、現状に至った原因を探っていました。