モンモデル 1/35 ロシア 主力戦車 T-90A の感想

　モンモデルによるT-90Aのキットです。A型であるため、砲塔の形は「ウラジーミル砲塔」という名称のもの（上から見ると、角を切り落とした逆三角形のような形）となっており、また履帯はダブルピン方式を採用しています（ちなみにタミヤのT-72はシングルピン方式）。エッチングパーツ（PE）の分量が必要最小限であるのが、相変わらず良心的と言えます。
　組み立て始める前には、いつものように部品をよく洗浄しておくとともに、説明書へ一通り目を通しておくことをお薦めします。穴を開ける箇所や、カラーリングによって部品を付けない箇所、あるいは接着剤を使わない箇所がありますのでご確認ください。
　注意点としては、作成において早い段階で出てくる「トーションバー」の取り付けですが、ここは説明書に記載のある部分以外に接着剤を付けないようにして下さい。また、トーションバーが一列に並んでいるか、インストを参考にしながら確認して下さい（バーの接着では瞬着を用いるよりも、通常の模型用接着剤を使ってゆっくり作業をした方が無難です）。
　履帯は片側81個のブロックをつなげていく連結組み立て式。部品そのままではゴムパッドが付いていませんが、別部品としてパッドが用意されているのが心ニクイですね。組み立てには専用の治具が用意されていますが、この治具の精度がかなり凄く、頼れる相棒です（治具は、この後のエンジン部の作成にも使いますので、履帯完成後も取っておいてください）。なお、履帯の連結作業もゆっくり進めていった方がいいです。履帯ブロックの部品には特に細い箇所があり、強引に作り進めると、確実に部品を破損します。また、ブロックの両側のピンのようになっている部分の先に、バリのようなものが付いているのが散見されます。この切除は、ブロックの両サイドに連結させるための部品を付けた後、切除したほうが良いです。この方が、部品を破損させる確率をかなり少なくできます。
　この後は、完成までひたすら部品を接着していくことになりますが、砲塔周辺の部品の精度も極めて良いですね。砲身含めてパテの出番は全くありませんでした。バリやパーティングラインが若干見受けられる所もありますが、大した量ではありません。