なぜ日本企業は勝てなくなったのか: 個を活かす「分化」の組織論 (新潮選書) の感想
参照データ
タイトル | なぜ日本企業は勝てなくなったのか: 個を活かす「分化」の組織論 (新潮選書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 太田 肇 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784106037986 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 |
購入者の感想
表題から日本企業についてのステレオタイプな議論が展開されると想定されると思うが、そうではなくて、日本が工業化する過程で作り上げられた社会構造が議論されている。
日本人が、所属する組織や集団から「分化」していないことが、日本企業を含めて日本の組織の根本原因であるとし、「分化」という一つのキーワードで、日本の直近20年ほどでの国際競争力の急激な低下から、いじめや長時間労働など、各種の社会的問題まで説明を試みている。
筆者の視点で現状の企業状態を見れば、むしろ、20年前に筆者の提案するヨコに分化したポスト工業社会に変化しているはずのものが、日本人の頑張る精神でなんとか持ちこたえてきたのではないかと思われた。
そうであれば、「分化」という一つの課題に取り込むことにより、失われた10-20年を取り戻し、急速に国際競争力を取り戻すことすら想定できると思える。本質をついた好著である。
日本人が、所属する組織や集団から「分化」していないことが、日本企業を含めて日本の組織の根本原因であるとし、「分化」という一つのキーワードで、日本の直近20年ほどでの国際競争力の急激な低下から、いじめや長時間労働など、各種の社会的問題まで説明を試みている。
筆者の視点で現状の企業状態を見れば、むしろ、20年前に筆者の提案するヨコに分化したポスト工業社会に変化しているはずのものが、日本人の頑張る精神でなんとか持ちこたえてきたのではないかと思われた。
そうであれば、「分化」という一つの課題に取り込むことにより、失われた10-20年を取り戻し、急速に国際競争力を取り戻すことすら想定できると思える。本質をついた好著である。