戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗 の感想

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タイトル戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗
発売日2017-08-10
製作者加藤陽子
販売元朝日出版社
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購入者の感想

国際連盟脱退、日独伊三国同盟、日米交渉、と選択を誤り続けたのか、に絞って戦争への道を一次資料を辿りながら検証しています。その都度、昭和天皇は、大丈夫なのかと疑問を呈し続けていましたが、政府・軍部は、満州国支配形態・インドシナ確保・国内極右勢力の跋扈と目先のことに捉われます。新しい歴史資料が見つかれば、また違う見方も出てくるのだと思いますが、全般的に納得性は高いです。

登場してくる人物は皆さん優秀な人達なのでしょうが、何か欠けている気がします。おそらく、日清、日露、第一次世界大戦と敗戦の経験が無かったので、戦争に負けたらどうなるかの想像がつかなかった為、小さな事に拘り、最適解だと信じて選択をしますが、日本=不敗という想いが強すぎたのではと思います。負けたら、どうなるかというシミュレーションもなかったんだと思います。

また、第一次世界大戦に直接参戦していなかったのも大きかったと感じました。近代戦は、兵員と武器・弾薬の消耗戦であり、強力な兵站能力が要求され、結局は経済力の勝負であり、その結果は多くの犠牲者と荒廃した国土になる事が実感できていなかったのでしょう。もし正確に理解していたら、当時GNPで12倍の米国と戦争する判断は最初から無かったのだと思います。

1941年4月にチャーチル首相が松岡外相に宛てた手紙に書かれた現状分析の内容が印象に残ります。日本の指導部は視野の広さと読みの深さでも劣っていたのだと痛感させられました。

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