牯嶺街少年殺人事件 [Blu-ray] の感想
参照データ
タイトル | 牯嶺街少年殺人事件 [Blu-ray] |
発売日 | 2017-11-02 |
監督 | エドワード・ヤン |
出演 | チャン・チェン |
販売元 | Happinet |
JANコード | 4907953061361 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ |
購入者の感想
まあ、悪くはない映画だけど4時間観る価値があるかな〜
60年初頭の台湾の社会の雰囲気は知ることができるが、もっと描くべきことがあるようにも思う。
同じ台湾の映画でも、傑作「セデック・バレ」のような、観終わった後の清々しさが感じられない映画だ。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EEYAPK8/ref=oh_aui_search_detailpage?ie=UTF8&psc=1
60年初頭の台湾の社会の雰囲気は知ることができるが、もっと描くべきことがあるようにも思う。
同じ台湾の映画でも、傑作「セデック・バレ」のような、観終わった後の清々しさが感じられない映画だ。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EEYAPK8/ref=oh_aui_search_detailpage?ie=UTF8&psc=1
思い起こせば、エドワード・ヤンの名前は’90年代当時、すでに神話的な存在だった。友人に『恐怖分子』(‘86)のLDを借りた時、観る前から「これから傑作を観るのだ」という先入観満々だったのを今でもはっきりと憶えている(笑)。それでも当時観たのはその一本で、自分にとってエドワード・ヤンは’90年代に置き去りにしたままの存在だった。
中でもとりわけ伝説的な本作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(‘91)を、自分は観ていなかった。映画マニアを自称する資格なんかないよなぁ・・・と思っていたら、こういう人、けっこういるみたいでちょっと安心した(笑)。
本作が永らくBDにもDVDにもならずリバイバル上映もされなかったのには、版権上の複雑な事情があるみたいだが、スコセッシとクライテリオンによる共同プロジェクトでついに4Kデジタルリマスター化され、今年(2017)日本で25年ぶりの上映が実現した。新宿武蔵野館では土・日に、夕方上映分のチケットが昼間には売り切れるという事態が毎週続発して「前売り持ってても観れねえじゃん!」と、この映画の凄まじいカリスマ性に正直ビビってしまったのだが、尚更これは観ない訳にはいかないと思い、何とか劇場での鑑賞に漕ぎつけた(笑)。
最近のレストアソフトは、ものによっては色彩とか画質を必要以上にいじり回して、明らかにフィルムの画質や色彩・解像度を超えている、行き過ぎ感のあるソフトも少なくないが、『牯嶺街少年殺人事件』はフィルムの質感や色調を尊重した、とても好感の持てる映像だった。
『牯嶺街少年殺人事件』は’60年代初頭の台湾を舞台にした、一人の少年とその家族、不良少年たちのグループの抗争と一人の少女を巡る物語である。4時間近くもの長尺に加え、登場人物の多さと入り組んだ人間関係、背景にある当時の台湾の複雑な社会と政治的な状況なども含め、初見で全てを理解するのは難しい。しかしこの映画は、社会派とか青春ものといったカテゴリーに安易に嵌め込む事ができない作品で、強いて言うなら、当時の台湾映画のニューウェーブとして世界の映画人を瞠目させ、今もなお特別な映画として愛され続けている作品だ、と言うほかない。
中でもとりわけ伝説的な本作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(‘91)を、自分は観ていなかった。映画マニアを自称する資格なんかないよなぁ・・・と思っていたら、こういう人、けっこういるみたいでちょっと安心した(笑)。
本作が永らくBDにもDVDにもならずリバイバル上映もされなかったのには、版権上の複雑な事情があるみたいだが、スコセッシとクライテリオンによる共同プロジェクトでついに4Kデジタルリマスター化され、今年(2017)日本で25年ぶりの上映が実現した。新宿武蔵野館では土・日に、夕方上映分のチケットが昼間には売り切れるという事態が毎週続発して「前売り持ってても観れねえじゃん!」と、この映画の凄まじいカリスマ性に正直ビビってしまったのだが、尚更これは観ない訳にはいかないと思い、何とか劇場での鑑賞に漕ぎつけた(笑)。
最近のレストアソフトは、ものによっては色彩とか画質を必要以上にいじり回して、明らかにフィルムの画質や色彩・解像度を超えている、行き過ぎ感のあるソフトも少なくないが、『牯嶺街少年殺人事件』はフィルムの質感や色調を尊重した、とても好感の持てる映像だった。
『牯嶺街少年殺人事件』は’60年代初頭の台湾を舞台にした、一人の少年とその家族、不良少年たちのグループの抗争と一人の少女を巡る物語である。4時間近くもの長尺に加え、登場人物の多さと入り組んだ人間関係、背景にある当時の台湾の複雑な社会と政治的な状況なども含め、初見で全てを理解するのは難しい。しかしこの映画は、社会派とか青春ものといったカテゴリーに安易に嵌め込む事ができない作品で、強いて言うなら、当時の台湾映画のニューウェーブとして世界の映画人を瞠目させ、今もなお特別な映画として愛され続けている作品だ、と言うほかない。