新・日米安保論 (集英社新書) の感想

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参照データ

タイトル新・日米安保論 (集英社新書)
発売日2017-05-17
製作者柳澤 協二
販売元集英社
JANコード9784087208849
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

  
 2015年に『新・自衛隊論』を世に出した「自衛隊を活かす会(自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会)」であるけれども、同会の代表を務める柳澤協二さん(元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長)と呼びかけ人である伊勢崎賢治さん(東京外国語大学教授)、同じく加藤朗さん(桜美林大学教授)の鼎談を纏めたのが本書である。はじめに、同会は「自衛隊を否定するのでもなく、かといって集団的自衛権や国防軍に走るのでもなく、現行憲法のもとで生まれた自衛隊の役割と可能性を探り、活かす道を提言すること」を基本的な目的として2014年6月に発足している(前掲書p.316)。前書は、現行憲法のもと、日本防衛と国際貢献の2分野において、どのように自衛隊を活用すべきなのか、を自衛隊の元将官なども交えて議論した訳であるが、今回は「日米安保(体制)」に焦点を絞ったお三方の議論が開展されている。

 まず、外交を含めた日本の安全保障の問題について、必ずしも我が国固有の事柄ではないのかもしれないが、「理想主義(Idealism)」と「現実主義(Realism)」あるいは「当為(Sollen)論」と「実在(Sein)論」が正面衝突し、なかなか議論の噛み合わない面がある。ただ、例えば、アメリカではトランプ政権が成立し、「日米安保(体制)」の行く末が今一つ見えづらくなってきているのは事実だろう。そうした状況も踏まえ、安全保障問題の専門家、国連PKOの実務経験者、国際政治の研究者によるこの鼎談は、まさしく「理想主義」と「現実主義」のアウフヘーベン(止揚)を目指した内容となっている。具体的には、「アメリカ抜きで日本の国土を守れるのか、海外で戦った場合にどういうことが起きるのか、そういう課題とどう向き合っていくのか、そして、同盟にかわる選択肢を提示できるか」などが話し合われている(p.15)。

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