理系なら知っておきたいラボノートの書き方 改訂版―論文作成、データ捏造防止、特許に役立つ書き方+管理法がよくわかる! の感想

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タイトル理系なら知っておきたいラボノートの書き方 改訂版―論文作成、データ捏造防止、特許に役立つ書き方+管理法がよくわかる!
発売日販売日未定
販売元羊土社
JANコード9784758120289
カテゴリ » ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 基礎医学

購入者の感想

旧版のレビューにおいて多くの方がおっしゃっているように、本書の記載は一般的な研究者/技術者との意識の乖離、意識のズレが大きい。品質マネジメント(無駄なドキュメントを沢山作った)とかの二の舞にならないか心配です。

実験ノートは必須ですが、科学者/技術者と意識の乖離した方向に話を大きくするのは逆効果(品質IS〇で懲りたでしょ?)です。本書の内容は、「知的財産関係者の言うところの実験ノート」を体現したものといいますか、なんといいますか…。「こうすると(米国で)特許(という、維持費に対し収入が大幅に劣るもの)を取得するとき、有利(だった)」という視点です。山中先生のご推薦があるも、一般の研究者との間の意識のずれが大きいのではないかと思います。

なにがいけないかというと、「要件定義」と「運用上の問題」に関する記載がプア(知財目線のものしかない)んですね。

【要件定義】
要件定義に関しては、少なくとも以下のことぐらいは、全て、明示的に含めてほしい。

*「やろうとしたこと/実験中に起こったこと/結論顛末を」
*「網羅的に」
*「できる限りその場で」
*「読みやすい字で」
*「研究のあらゆるフェーズで頭の整理に役立ち」(これ重要。これこそが研究者がノートをとるインセンティブになる)
*「テーマごとに整理され」
*「後で実験を再現するうえで役立ち」
*「読みたいときにすぐ情報を探せ」
*「保管場所に困らず」
*「証拠として価値あるように」

こういうふうに詳細レベルの各論を展開する前に抽象的な次元に一旦話を展開しないと、全体のバランスが悪くなります。そうして、実際には重要度の低い個所にリソースが投入されてしまうので話がおかしくなる。唐突に「改ざん防止、ボールペン以外禁止、第三者のサインを、製本ノート以外ダメ」みたいな細かすぎる話が始まり、それが延々と続き…といった具合に。本書では「(法的)証拠としての価値」の部分ばかりに重きがおかれ、その部分にはやたら詳しいのだが…。他がおざなりなので、研究者との意識のズレを感じてしまう。

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