触れることの科学: なぜ感じるのか どう感じるのか の感想

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参照データ

タイトル触れることの科学: なぜ感じるのか どう感じるのか
発売日販売日未定
製作者デイヴィッド・J. リンデン
販売元河出書房新社
JANコード9784309253534
カテゴリ » ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 科学読み物

購入者の感想

非常にロジカルで、感情や感覚をくすぐられる本ではありません。表紙は感覚的だけれど

当たり前のことだが、この本は全部が触覚の本だ。当たり前だが凄い。話題が一杯だ。
よく考えると、そもそも、「触覚」とは私たちの存在の基底にあるものだ。
以前、「人と世界を分かつものについて考える本 その01」として、 「図解・感覚器の進化―原始動物からヒトへ水中から陸上へ (ブルーバックス) (新書)」をレビューしたとき記したように、触角は感覚の中でも特別だ――人の体と世界の境目それから体の中の感覚、体全体、体総体で感じる感覚ということだ。逆にいえば、体を総体として認識する、自己同一性、アイデンティティを確認するものだ――からだ。
その割には、この本のように包括的に教えてくれるものは少ない。話題がたくさんで全体の流れを見失いそうになるタイプの本だ。
溢れる内容を知るには、本書を手に取るしかないが、以下各章からの引用で、無数の事例や思索の中から、一応の筋を通してみたときの、その「啓発力」の一端を紹介したい。
プロローグで、まず、この本の基調、と、触覚というものの基調を案内してくれる。
<実のところ、純粋な接触の感覚などというものは存在しない。私たちが何らかの接触を知覚したときは、その情報はすでに、他の感覚入力や、行動計画や、予想や、適度な感情と混ざり合っている>
第1章では、機械論的な考えでは無理なことが数々の先人達の巧妙に考え抜かれた実験によって明らかになってきたことを教えてくれる。
<同じ圧力、同じ動きで与えられるまったく同じ感覚刺激により、皮膚と筋肉から完全に同じ信号が脳に送られているのに、、後でそれに対して異なる解釈が与えられる(のではなく)、、その接触が意識的に感知された時点で、すでに違って感じられれているのだ>
前章がかつての実験心理学の本のような様相をみせたが、第2章では具体的、生物学的に触覚センサーには味覚や視覚のように、様々なセンシングがあることを教えてくれる。
<皮膚には4種類のセンサー、、、、
メルケル盤、、力が強まるのに比例して強く反応、、物体の縁、形と質感、、、
マイスナー小体、、小体の外殻が最初に変形したり、元に戻るときにしか発火しない、握る力を調整、、、

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