バッドエンドの誘惑~なぜ人は厭な映画を観たいと思うのか~ (映画秘宝セレクション) の感想

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参照データ

タイトルバッドエンドの誘惑~なぜ人は厭な映画を観たいと思うのか~ (映画秘宝セレクション)
発売日販売日未定
製作者真魚 八重子
販売元洋泉社
JANコード9784800311818
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇

購入者の感想

本書は、イヤな映画を分類し、なぜ人はイヤな話に惹かれるかを探る評論集です。
(「はじめに」より)

この本は、その映画のラストが、なぜ「イヤな」のか?を分類しています。

「後味が悪い」からイヤ。 (後味の良い映画が好きだから)
「タイミングが悪い」からイヤ。 (運命に支配されない、意志が働くラストが好きだから)
「神が人の上に人を作った」からイヤ。 (人に支配される苦しみを慰撫されるのが好きだから)
「絶望が長い」からイヤ。 (終わりが見えている絶望や恐怖を感じるのは好きだから)
「侘しい」からイヤ。 (侘しさの後に生じてくる、繊細で美しい感性が好きだから)
「報いがない」からイヤ。 (わずかでも、喜びや見返りや報酬があるほうが好きだから)

「表紙」の写真は、映画『狩人の夜』(1955年)の一場面。
「帯」の写真は、映画『マルホランド・ドライブ』(2001年)の一場面。

「表紙写真」の男優の右手には、「LOVE」のタトゥーが見えます。
では、左手には何の文字が? 本書には出てきませんが、「HATE」です。
好きと嫌い。好きは嫌い。女好きのように見える男優は、実は、女嫌い。
好きだからこそ、イヤ、と言う心理(真理)に似ています。

表面的な言葉が内面的な気持ちとは真逆になるということが、人生には結構あります。
映画は、セリフの意味と同時に、役者の表情や声を注意深く味わってこそ、楽しむことができます。
イヤなラストの映画が好きな人は、ほんとうに映画好きな人なんだ、と思わせてくれた本でした。

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