だまされないための「韓国」 あの国を理解する「困難」と「重み」 の感想

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タイトルだまされないための「韓国」 あの国を理解する「困難」と「重み」
発売日販売日未定
製作者浅羽 祐樹
販売元講談社
JANコード9784062206303
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

筆者達は浅羽が新潟県立大教授、木村が神戸大学教授。二人とも比較政治や韓国政治の専門家。本書は二人の対談をまとめたものだが、構成に中国圏を専門とするジャーナリストの安田が加わっており、対談のファシリテーションを務めている。
内容は現代韓国の国内政治・国際関係の分析と展望であるが、三者のコラボによってアジア全体の比較という視点が加わっている点と、単なる時事評論を超えて、社会科学の方法論についても少し理解できる点が面白い。

具体的には、一章は日韓関係を巡る日本国内の言説が、中国や台湾への言説とも異なって勝ち負けを無意識に気にするような感情的な「前のめり」があるとしたうえで、それへの批判的検討を加える。その上で、韓国を分析することが依然として重要であると述べている。第二章は朴槿恵政権の特徴と、弾劾・罷免に至った理由を紹介したうえで、日本の民主主義と韓国の民主主義はタイプが異なるが、どちらが正しいというわけではないと述べられる。第三章は慰安婦問題の現状までの経緯と、考えられる解決策(両著者の見解に差異あり)、また当事者はモニュメントなどによる尊厳の回復を何よりも求めているというコメントがある。第四章は大統領選挙の展望と次期政権(文在寅政権を想定)の方向性の予測で、ここは選挙での票差や国会での与党議席数の少なさが鍵であること、政治的エスタブリッシュメントが健在であること、日韓関係は選挙の争点になっていないので、親日派・反日派という変数で分類しようとする日本のメディアの報道があまり意味がないことが指摘される。第五章は、北朝鮮、米国、中国、ロシアという周辺国との関係の展望で、特に開城公団の問題や対中貿易依存度の高さからくる構造的制約要因について。第六章は日韓関係の展望と考えられるイシュー(北朝鮮を見据えた安保協力や、徴用工問題)で、保守政権=親日、進歩政権=反日という単純なものでもないとの指摘がある。第七章は韓国情報分析のために著者達が実践しているtipsの紹介で、マクロ的視点やロジカルに考えることの重要性、韓国に特有と喧伝される情報を疑ってみること、情報収集やどのような定点観測をしているかについて紹介される。

両著者及び安田氏の単著は過去にも読んだことがあったが、以下の点が興味深いと感じた。

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