廓源氏 (1) (まんがグリム童話) の感想
参照データ
タイトル | 廓源氏 (1) (まんがグリム童話) |
発売日 | 2014-03-01 |
製作者 | 板東いるか |
販売元 | ぶんか社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック |
購入者の感想
源氏物語を下敷きに、江戸時代の吉原に生きる女性たちを描いた作品。
なんといっても絵が美麗でひきこまれます。
登場人物みんな、とくに女性のセリフがどれもこれも粋でかっこいい。
ちなみに本作品は、源氏物語原典というより、『あさきゆめみし』に準拠して描かれてると思います。
源典侍の話に基づくお浜さんのエピソードのラストにおじいさんが出てきて、そういうところがまた可愛い、というようなセリフを言う場面がありますが、あそこはまさに、あさきゆめみしを引用しているところだと思います。
なんといっても絵が美麗でひきこまれます。
登場人物みんな、とくに女性のセリフがどれもこれも粋でかっこいい。
ちなみに本作品は、源氏物語原典というより、『あさきゆめみし』に準拠して描かれてると思います。
源典侍の話に基づくお浜さんのエピソードのラストにおじいさんが出てきて、そういうところがまた可愛い、というようなセリフを言う場面がありますが、あそこはまさに、あさきゆめみしを引用しているところだと思います。
江戸・新吉原を舞台とした各話読み切りの物語。
源氏物語そのものを知っている人ならば、その人間関係や愛憎劇を知っているだけに、これから登場人物たちがどうなっていくのかのおおよその予想がつくが、時代と舞台が異なるため、女性たちの生き様が若干異なる。
吉原という厳しい場所に縛られてはいても、自分なりに生き抜いていく女性たちの強さ・弱さが華麗な筆致で描かれている。
江戸時代考証に優れた漫画家と言えば故・杉浦日向子氏であるが、板東いるかはそれに続く作家になれる可能性が多分にあると思う。
発表する雑誌がいわゆるレディコミ分野であるため、性交シーンなどがどうしても描かれるのではあるが、雑誌で読むと「廓源氏」に関しては他作家の作品に比べてそれが無駄に多くないと感じる。いや、他の板東作品と比べても、である。
同時収録の「荼吉尼寺」「蘭奢の肌」は1997-1998年の発表作品であるので、作者の画力が格段に上がっているのがよくわかる。
雑誌では発表済みの「末摘花」「若紫巻」が収録されていないところを見ると、続刊が期待できる。いや、ぜひ出していただきたい。板東いるか解釈の源氏物語をぜひ読み続けていきたい。
源氏物語そのものを知っている人ならば、その人間関係や愛憎劇を知っているだけに、これから登場人物たちがどうなっていくのかのおおよその予想がつくが、時代と舞台が異なるため、女性たちの生き様が若干異なる。
吉原という厳しい場所に縛られてはいても、自分なりに生き抜いていく女性たちの強さ・弱さが華麗な筆致で描かれている。
江戸時代考証に優れた漫画家と言えば故・杉浦日向子氏であるが、板東いるかはそれに続く作家になれる可能性が多分にあると思う。
発表する雑誌がいわゆるレディコミ分野であるため、性交シーンなどがどうしても描かれるのではあるが、雑誌で読むと「廓源氏」に関しては他作家の作品に比べてそれが無駄に多くないと感じる。いや、他の板東作品と比べても、である。
同時収録の「荼吉尼寺」「蘭奢の肌」は1997-1998年の発表作品であるので、作者の画力が格段に上がっているのがよくわかる。
雑誌では発表済みの「末摘花」「若紫巻」が収録されていないところを見ると、続刊が期待できる。いや、ぜひ出していただきたい。板東いるか解釈の源氏物語をぜひ読み続けていきたい。