【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』優秀賞受賞作】 縁見屋の娘 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) の感想
参照データ
タイトル | 【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』優秀賞受賞作】 縁見屋の娘 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) |
発売日 | 2017-03-04 |
製作者 | 三好 昌子 |
販売元 | 宝島社 |
JANコード | 9784800267443 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説 |
購入者の感想
デビュー作は丁寧に書かれ、推敲も、それなりにされているので、
辻褄が合わなかったり、伏線の回収を忘れたりすることは少なく、
そういった意味では、読みやすい作品だった。
しかし、人物設定や動き、職業、家業に対する考え、地理的な感覚、ルビの振り方などに
首を傾げることが多々あった。
古典の素養が不足しているのか、江戸時代の理解が弱いのか…。
売れ筋の京都を舞台に、近年増えている神社関係を配し、怪奇現象とSFを取り入れ、
恋愛も家族愛も汚職も、と、欲張り過ぎたゆえか、読んでいる途中で結末が判ってしまう。
また「天明の大火」という史実を活用した、天狗譚としているが、
この火事の原因を空き家への放火とする説もあることを考えると、工夫が足りないような気もする。
父と娘だけで、口入屋を商っていけるのか?
感情が現代人になってはいないか?
京都の地名の書き方が変?
等々ある。目のつけどころは良いけれど…どこかで読んだ作品の一部を小さく切って張り合わせているような
既読感のあるシーンが多い。
辻褄が合わなかったり、伏線の回収を忘れたりすることは少なく、
そういった意味では、読みやすい作品だった。
しかし、人物設定や動き、職業、家業に対する考え、地理的な感覚、ルビの振り方などに
首を傾げることが多々あった。
古典の素養が不足しているのか、江戸時代の理解が弱いのか…。
売れ筋の京都を舞台に、近年増えている神社関係を配し、怪奇現象とSFを取り入れ、
恋愛も家族愛も汚職も、と、欲張り過ぎたゆえか、読んでいる途中で結末が判ってしまう。
また「天明の大火」という史実を活用した、天狗譚としているが、
この火事の原因を空き家への放火とする説もあることを考えると、工夫が足りないような気もする。
父と娘だけで、口入屋を商っていけるのか?
感情が現代人になってはいないか?
京都の地名の書き方が変?
等々ある。目のつけどころは良いけれど…どこかで読んだ作品の一部を小さく切って張り合わせているような
既読感のあるシーンが多い。