教養としての「世界史」の読み方 の感想

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タイトル教養としての「世界史」の読み方
発売日2017-04-07
製作者本村 凌二
販売元PHP研究所
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 著者は1947年生まれの東京大学名誉教授。古代ローマ史に関する著作を物してきた人物で、私もこれまで『はじめて読む人のローマ史1200年』(祥伝社新書)、『一冊でまるごとわかるローマ帝国』(だいわ文庫)とその著作を読んできました。
 今回の書はローマ帝国史に限らず、現代を読み解くために必要な教養として世界史をどう読み解くべきかについて綴っています。

 多くのことを学びました。

◆古代文明の発祥には「乾燥化」が働いた。アフリカ、中東、インド、中国では乾燥化によって人々が大河の畔へと移動し、集まった人々は限られた水資源を有効活用するための知恵を絞り、文明化を進めた。一方、水が豊かで乾燥化と無縁だった日本では同時期に古代文明は生まれなかった。

◆古代ギリシアで民主政が進んだ背景に、ペルシア戦争末期のサラミスの海戦がある。アテネ市民が全員戦争に参加させられ、市民ひとりひとりに国政に参加する自覚が生まれた。(公共意識が社会の繁栄には必要だということ)

◆個を重んじるギリシア人に対して、ローマ人は公共の安泰を重んじた。偉業を成し遂げた先人の死が壮大で感動的な葬儀によって彩られるさまを見て、英雄的功績が永遠に語り継がれることを意識させられたから。彼らは先祖の名誉に恥じないように「父祖の遺風(mos maiorum)」を胸に生きた。広大な帝国が維持できたのも官僚が名誉を重んじて手弁当で国家運営にあたったから。(公共意識が社会の繁栄には必要だということ)

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