時間の非実在性 (講談社学術文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル時間の非実在性 (講談社学術文庫)
発売日販売日未定
製作者ジョン.エリス・マクタガート
販売元講談社
JANコード9784062924184
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 自然哲学・宇宙論・時間論

購入者の感想

日本では「マクタガートの時間論」というものが、それを取り上げた著作で有名であり、一向に邦訳が
出なかったが、ここにきてなんとあの永井均氏によって邦訳され、しかも文庫本という大変有り難い
体裁で出版された。
 
本論の発表自体は1908年であるから、なんと「109年」目にしの初邦訳である。
だかしかしである、他の本でマクタガートの論に触れている人には予想がつくであろうが、本書は極めて
難解である。
 
マクタガートは「A系列」「B系列」という「時間の地点」の分け方をする。
「A系列」とは、「現在」から「過去」「未来」を見るというもの。
「B系列」とは、「現象」の「前後関係のような順番」から見て、「とある出来事からみて後」「とある出来事から
見て前」のような見方をする視点である。
 
マクタガートは「A系列」の方が優位性はあって、「B系列」だけではそれは難しいという比較をする。
しかしこれだけの簡易説明で、当然ながら本書は説明も理解もできない。
論理展開が非常に馴染みづらく、私などは「そもそもなんでA系列・B系列で考えるんだろうか???」という
大変基本的すぎる疑問が、最後まで解消されなかった。
邦訳者の永井均さんがちゃんとした「注釈と論評」を書いて説明してくれているのだが、それでも私にはマクタガート
の考え方への疑問というか、困惑は無くならなかった(私の理解力の問題でしょう・・・)。
「もっと別の考え方があるだろうに?」という素朴な疑問である。
 
もちろんこうした内容はやはり論文の発表当時から発生していて、マクタガート批判を展開する人も少なくない。
ただ、「時間」というとらえどころのないような、「非実在」であって感じ取れるものという性質は、多くの人にとって
その論理的説明を翻弄してしまうような「奇妙な存在」だともいえる。
 
現代の英米系哲学における「時間」をテーマにした論文には必ず出て来る存在なだけに、本書でマクタガートの

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

時間の非実在性 (講談社学術文庫)

アマゾンで購入する
講談社から発売されたジョン.エリス・マクタガートの時間の非実在性 (講談社学術文庫)(JAN:9784062924184)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.