ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション 【CEROレーティング「Z」】 - PS4 の感想

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当方40代のオッサンです。

小学校のファミコンブームでゲームにのめり込み、「ゲームプログラマーになる！」と安易に心に決め、親にPCを無理やり買ってもらうも、PCゲーム三昧で勉強せず…。
コンピューター関連の専門学校に通うも、プログラムの勉強についていけず、ゲーセン三昧…。
バブル崩壊も重なり、就職難でニートに転落…。
3年間パチンコで生計を立てるも、地元店が大型チェーン店出店の煽りをくらい、激渋釘となり万事休す。
一文無しとなり「本当にこのままでは駄目になる…！」と一念発起し、交通誘導アルバイトで働きだした24歳の春。
唯一の心の癒しとして続けていたゲームの世界からも、結婚・子供も出来て、早20年以上離れていました。

そんな折、本当に偶然に、このゲームのPVを目にした時の衝撃は忘れられません。
「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」「ウィザードリー」「ウルティマ」「ダンジョンマスター」etc…。
自分が最も遊んだジャンルであるRPG、最も好きな時代設定である中世ファンタジーの世界の「ど真ん中」「どストライク」、【こんなゲームで遊びたい】【こんなゲームを作ってみたい】かつて夢に描いた世界がそこに広がっている確信を得ました。

半年後、しがないオッサンの月1万円の小遣いをせっせと貯めて、PS4と一緒に買って家に帰ったあの日(4万円の出費は痛かった…)。
PS1以来のゲーム体験となりましたが、事前に感じた確信は現実となり、それから1年間、仕事の合間、週末と、リヴィアのゲラルトとなった私が居ました。
そして、苦難の末、シリと再開した瞬間や、ヴィセミルに起きた悲劇の際に流した涙を私は一生忘れません。

このゲームに出会わなければ、またゲームを楽しむことは出来なかったでしょう。
一切の妥協の無い、ゲームクリエイターの情熱の逸品を味あわせてくれたことを、本当に心から感謝致します。
感謝の気持ちを人生初レビューに捧げます。

よくまあここまでの作り込みを実現したものです。
1、2、3とホップ・ステップ・ジャンプで完成度を増していった傑作。

剣と魔法のファンタジーRPGという一見よくあるコンセプトのアクションRPGゲームですが、その世界観の細かさやリアリティが他のゲームシリーズと比較してもかなり抜きん出ています。
グラフィックも高品質で、欠点とされていたUIもアプデにより改善されて(そこそこ)快適に。
広大な世界を旅し、依頼を受けて怪物の足跡を調査し入念に準備してから戦う渋いゲーム性、お使いっぽさを極力廃したサブイベントの数々にドハマリしました。
ローカライズもやたら丁寧なので、まるで和製ゲームをプレイしているかのように自然にプレイできましたね。
本品に入っている大型DLC2本も本編に勝るとも劣らないくらい面白かったですよ。

どうしても拭えない欠点としては、事前に前作や原作小説の予習をしておかないと時々ついていけなくなることです。
作中の用語辞典や人物事典で補完出来ますが、いかんせん文量が多いので苦戦は間違いないかと。
とは言え1や2は本作ほど洗練されていない上に吹き替えもないときた･･･
とりあえず20分くらい適当なwikiでも読んで予習しとくといいんじゃないですかね。
ここばっかりは本当に人に勧める際も困るんですよね･･･

日本の生ぬるいRPGでは考えられない、序盤でもザコ相手に死ぬというのが、ある意味、RPGのリアルではないかと。
酷評する人もいるが、護送船団方式の死なないゲームをしたい人には良いと思うし、一人一人の人物に歴史があるので、シナリオも一貫性が見えにくく。
その辺りはTRPGの流れを汲んでいるだけの事はあるなぁ、と。
非常に面白いゲームです。
たくさん死にますが。

ゲーム自体はものすごく面白いです。

ですが、オープンワールドゲーム特有のお使いゲーム部分はどうしてもあるため、
面倒くさがりな人には好まれない内容になっているかもしれません。