六の宮の姫君 (創元推理文庫) の感想
参照データ
タイトル | 六の宮の姫君 (創元推理文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 北村 薫 |
販売元 | 東京創元社 |
JANコード | 9784488413040 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
芥川龍之介が「六の宮の姫君」を執筆するにいたった機縁・状況を解き明かしていく本。
作品群の流れ、作家間の交流状況などを詳細に紹介しつつ話しを進めおり、著者の説が正しいかどうかは知らないが、興味深い内容だった。
本書の副次的な効果として、芥川や菊池寛の作品を読み直したくなった。本書を読まれる方はそのように感ずる方が多いのではないかと思う。私は岩波文庫を久々に購入した。
一方、小説としての評価はあまり芳しくない。登場人物がね。良い人、「さわやかさ」などが強調されすぎてぺらぺらな感じがする。そうそう、「神様のカルテ」みたいな、きらきら感で気持ち悪い。題材の重さと釣り合ってないこと。
なお、「六の宮の姫君」は解釈の難しい小説であり、本書は確かに執筆の動機に迫る物であるが、これをもって理解しきったとは言えないであろう。例えば、「内記の上人」が何故登場するのかなどという点には本書はふれていない。
こうした興味もあり、インターネットを検索していたら、神冴香という大学生の卒論に行き当たった。PDFがネットに掲載されているので、一読をお薦めしたい。本書とは違う角度から分析をしている。
作品群の流れ、作家間の交流状況などを詳細に紹介しつつ話しを進めおり、著者の説が正しいかどうかは知らないが、興味深い内容だった。
本書の副次的な効果として、芥川や菊池寛の作品を読み直したくなった。本書を読まれる方はそのように感ずる方が多いのではないかと思う。私は岩波文庫を久々に購入した。
一方、小説としての評価はあまり芳しくない。登場人物がね。良い人、「さわやかさ」などが強調されすぎてぺらぺらな感じがする。そうそう、「神様のカルテ」みたいな、きらきら感で気持ち悪い。題材の重さと釣り合ってないこと。
なお、「六の宮の姫君」は解釈の難しい小説であり、本書は確かに執筆の動機に迫る物であるが、これをもって理解しきったとは言えないであろう。例えば、「内記の上人」が何故登場するのかなどという点には本書はふれていない。
こうした興味もあり、インターネットを検索していたら、神冴香という大学生の卒論に行き当たった。PDFがネットに掲載されているので、一読をお薦めしたい。本書とは違う角度から分析をしている。