Without a Net の感想

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ウェイン40年前から聞いてるけど、80超えてまた凄くなってる。彼のサウンドが好きだな。またバンドがすごいんだ。プラザリアルいいね。

以前ショーターがインタビューで、『ジャズの本質とは、時間の流れとともに、その瞬間瞬間にインプロヴァイスして作曲していくこと」ということを話していました。

この作品において曲は単なるモチーフに過ぎず、そしてそれぞれのメンバーは結果として出てくるサウンドに恐れを持たず、強い意志で音楽を奏でています。
しかしながらいわゆるフリーミュージックと異なる点は、曲の進行やムードが常に音楽のコアにあって、メンバー全員がそれを感じながら即興のアンサンブルをしている点と思います。
こんな形の即興音楽はないと思いますし、WSQ独特のものだと思います。

ペガサスで、ショーターのソプラノが常識では考えられない様なサウンドを出した後、誰かが（ペレスかな？）が、"Oh, my God"と思わず声を漏らしています。
同じ気持ちがした瞬間でしたので、こちらも思わず大笑いしてしまいました。
８０才とか、久しぶりのBN復帰作とか、そんなことは考えずにただ音に集中して聞いていたいと思う作品です、
しかしこんな音楽を、いろんな国の大きなホールで、何度も演奏できることは、演奏している本人たちにとって楽しくてたまらないだろうな、と思います。

録音状態も確かにステレオ感は薄いように思いますが、バンドが爆発するときの音圧は迫力があり、興奮します。
行儀良く聴こえるヴァーブ盤よりずっと好きです。