生涯投資家 (文春e-book) の感想

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タイトル生涯投資家 (文春e-book)
発売日2017-06-21
製作者村上世彰
販売元文藝春秋
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カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

ニッポン放送買収時の会見で「お金儲けは悪いことでしょうか」と問いかけた村上氏の発言を
覚えている方も多いはず。

「生涯投資家」を読むと上場の意義として
・株式の流動性を確保できる
・直接金融で資金調達できる

メリットが有り、これ以外のケースでは非上場を勧めるという考え方が、貫かれています。
投資に関係ない我々一般市民は 極端な話上場とは「カッコいいから」ということに
尽きるのではないでしょうか。

同氏は通産省の官僚として、アメリカをモデルにROEをベースとした「上場企業のあるべき姿」を法律化し
また、退官後はマーケットでのプレイヤーとして「株式市場のあるべき姿」を追求しました。

「お金儲けは悪いことでしょうか」という問いの答えは簡単です。「市場経済ではお金儲けが」究極の目的です。

しかしそこにライブドアの堀江氏が思わぬ形で乱入し、結果として予期せぬインサイダー取引で
逮捕されてしまった経緯が書かれています。

あくまで「べき論」を通す同氏の問いかけは間違ってはいなかったが、
人生の「上り坂・下り坂・まさか」に巻き込まれて、やむなく日本の株式市場から撤退したということなのでしょう。

日常生活をしているだけでは伺い知れない上場のあり方、また投資の世界を垣間見ることのできる良書です。

追記:
本誌では村上氏があたかも「ホリエモンの乱入により、人生が狂わされた」ような書き方をしていますが
当のホリエモンいわく「晩節を汚した村上氏が失地回復をしているだけ」とのことです。

曰く「B面は金の亡者である」と。

どちらも正解なのでしょう。
知りうる範囲では道理はどうであれ「ハイエナのような投資」をしていたことは疑いのない
事実であるとともに志を持った「有能な投資家であった」こともまた事実であります。
人物の評価というものは、多面的に行わなければならないと思いました。

先日なにげなくネットの記事を眺めていて、穏やかそうな笑顔の白髪の男性が、村上さんだと知って、私は大変驚きました。

多くの人と同様に、話題になった頃の著者の印象が強く、今の優しそうであたたかい笑顔のその人とのギャップに驚き、またネット記事の中で語っていらした奉仕についてのことにとても興味を持ちました。

当時のメディアの情報や、自分自身も知識がなく、なにもわからないまま、村上さんに対して大きな誤解を持ってきたことを知りました。

「生涯投資家」を読んでいて、事件についても、非常に淡々と冷静に語られているところや、村上さんが投資を通じて何を成し遂げたかったか、情熱の強さや、世界の大きさにとても驚き、またとても感動しました。

権力や地位を持った人がそれにしがみつくという体質・その人たちの保身しか考えない資金の抱え込みが日本企業に染み付いているため、経済が循環しない。それを変革するための投資という生き様が、大変強く伝わる素晴らしい本でした。壮絶とも言える生き様を見せられたように思えました。

その想いの強さと、相手側とのギャップ、アメリカと比べ日本との経済金融の体質の遅れから軋轢が生まれて、恨みを買ってしまったり、相手方も権力があった分、当時は追い込まれてしまったのかと想像しました。

「すっかり白髪になってしまって」とありましたが、以前の面影よりも、今の方がずっと内面的な豊かさも感じられて、素敵だと思います。
奉仕的なご活動を通して、たくさんの人との触れ合いを重ねてきたということがお顔や表情から伝わります。

この1冊は、大人として読んで大変勉強になり、意識が変わる本でした。

私自身、小さいながらも経営者なので、これから株や投資についてもっと深く学びたいと強く思いました。

「マネーという名の犬」や「今君に伝えたいお金の話」もとっても良い本でした!!

私は零細企業を経営する身ではあるが、まわりの経営者達が薦めていたので読んだ。村上氏が村上ファンドとしてメディアに取り上げられていたのは、私が大学生の頃だったと記憶している。当時は、物言う株主として報じられ、はっきり申し上げていいイメージではなかった。だが、この本を読んで、村上氏のコーポレートガバナンスを広めて資金を循環させていくというビジョン、そして、情熱がひしひしと伝わってして、180度、氏に対する考え方が変わった。阪神鉄道など事業会社やNPOに対する取り組みは心から尊敬する。私も社長として、利益は溜め込まず成長するための投資をし、ROEを向上させ、社会に貢献していきたい。

私は本書で書かれているライブドア事件で大きな損失を被った一人である。だが当時連日のニュースを耳にしながらどう考えても堀江氏や、インサイダー事件での村上氏の主張が正しいと思えてならなかった。日本人や日本のメディアは感情論に走る嫌いが強い。そしていつも本質論が抜け落ちている。例えば近くでレストランが開店するとみんなこぞって食べに行くかも知れない。でもこれも投資の結果である。でも日本人は改めて投資と言われると何か悪い金儲けと言うイメージを持ってしまう。投資なんて身の回りのあちこちに起こってるのにである。日本の企業だってあちこち買収しているのに、日本企業が買収されそうになると大騒ぎする。イメージで報道され、意を唱える人も出ず、挙げ句の果て逮捕されてしまう日本社会の異常さと、報道の姿勢には何時も背筋が凍る思いがする。村上さんが改めて一連の事件は何だったのか?本にしてくれた功績は大変大きい。

 この数年、コーポレートガバナンスの時代が到来していると言われているが、村上氏の哲学、上場企業のあるべき姿に対す考えをを初めて明確に理解することができ、なぜコーポレートガバナンスの必要性をしっかりと実感することができた。
 2006年のインサイダー事件以降、沈黙を守って来た村上氏がお嬢さんのトラブルを契機に自身の考えを世の中に伝えようと変わったことに熱い人間味を感じた。書籍の収益を投資の教育のために使うという主旨に感動。

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