DIGITAL TRIP~さよなら銀河鉄道999シンセサイザー・ファンタジー~(紙ジャケット仕様) の感想

この盤は映画「さよなら銀河鉄道999」の音楽担当と同じく、東海林修さんによるシンセサイザーを使用しての「さよなら銀河鉄道999」音楽アレンジ盤。オーケストラで収録されたオリジナルの音楽集と比較すると重厚感の面では少し物足り無い印象。しかしこの盤は左右に振り分けた音をヘッドホンの片側ずつで聴くとより東海林修さんが工夫されて楽曲が創られた盤である事を私は感じます。
このCDの元となったLPのアナログ盤が発表された当時はYMOが流行して、シンセサイザーという楽器のその魅力が一般的にも広く認識され始めた時代でした。そしてアニメーションの音楽にも多く導入されはじめた時期でもありました。

「さよなら銀河鉄道999」の音楽も当初はすべてシンセサイザーで製作するとうい構想でしたので、ある意味この盤がもう一つの「さよなら銀河鉄道999」の音楽集とも言えるかも知れませんね。
結果的にシンセサイザー曲は「光と影のオブジェ」の1曲のみにした事で、劇中でも使用されたシーンがより印象づけられました。

下記のCDにもボーナストラックとして全曲収録ですが曲解説等は省略されています。
GALAXY EXPRESS 999 ETERNAL EDITION File No.3&4 劇場版 さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-
それに比べると紙ジャケット仕様の今盤CDでは当時のライナーも復刻されている点も良いですね。
LP盤の縮小復刻された外帯にも当時の内容である旨の注意表記もされています。
CDでは縮小されて残念ですが故・小松原一男さんのジャケット画も素晴らしい一枚と改めて思いました。