蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者芥川 龍之介
販売元新潮社
JANコード9784101025032
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

 この本を見ていると 芥川は 童話を書くにおいても 達人であったことに改めて驚かさせた。芥川の才能の引き出しは 本当に色々とあった事に今 気がついているところだ。

 但し 芥川はどのような意図で これらの童話を書いたのかという点は考え直されても良いと思う。本当に 子供用に彼が書いたとは 俄かに思えないからだ。

 例えば「蜘蛛の糸」を考えたい。芥川がこれを書いた意図は 抹香臭いお説教ではないと思う。彼が 本当に魅入られたのは 天国と地獄の間に一本の糸が繋がれており その糸を一人の男が登っているという 一幅の風景であったような気がしてならない。
 芥川の絵の才能は 河童の屏風絵などでも知られているわけだが そんな画家としての視線が 天国からふわりと落ちていく蜘蛛の糸を凝視しているような気がしてならない。

 
 

芥川竜之介の児童物と言われる短篇を収めた作品集。誰でも一度は経験する孤独感を描いた「トロッコ」やエゴイズムを批判した「蜘蛛の糸」を始め、ちょっとおどろおどろしい作品まで、いろいろと詰まっています。
とかくどの作品を読んでもストーリーが面白い芥川竜之介ですが、この児童向け作品集も、読み始めると、途中では止められない作品ばかりが入っています。説教くさくなく「人」のさまざまな姿を切り取ってみせる芥川の文章は、日本語の美しさを堪能させてくれます。児童向けで、子供が読んでももちろん面白いのですが、大人になってから読むと、また違った印象を与えてくれるお話たちです。

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