デジタル化を勝ち抜く新たなIT組織のつくり方 の感想
参照データ
タイトル | デジタル化を勝ち抜く新たなIT組織のつくり方 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ベイカレント・コンサルティング |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822236205 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » IT » ビジネスとIT |
購入者の感想
20年くらい前は、Email導入や各個人へのPC配布、基幹系で言えばERPなど、比較的「やって当然」的な案件でIT部門は手いっぱいだったのが、EUCなんて言葉が出始めたころから、システムプロジェクトが失敗するケースが増加し、例えプロジェクト完遂しても1年もしない間に誰も使わなくなってしまう状態が多くみられるようになった。
「やって当然」的な案件が一通り終わったことで、案件の種類はより個別最適な事業部要請が増えてきて、コストvsベネフィットでまったく割に合わないものも多くなり、従来の「御用聞き型」のITからIT部門が主体とならないといけないという機運があがってきた。
という主旨が本書の全体の流れになっています。ですので「緊急提言」などというものではなくこの10年間、問題意識を持つITキャリアのプロフェッショナルであれば普通に考えていた内容です。
この新しいパラダイムを実現するにはIT部門と事業部門の人的ネットワーキングが重要で、本書では言われてはいないけれどBRM(Business Relationship Manager)という役割をIT部門で設けるのも一般的です。別の方法で事業部門の中でIT窓口的な役割を置く場合もありますが、私の経験だとそういう役割は事業部門のなかではキャリアパスではなくITを批判することで自分の存在価値を示そうとする人が多いので、あまりおすすめしません。
人材の問題も本書でおおきく取り上げられているがこれも大きな事実で、特にIoTやビジネスアナリシスになってくると従来のIT部門の人間ではビジネスプロセスの知識と経験が圧倒的に足りないのでお手上げになってしまいます。
ベンダーとユーザ側IT部門の関係も「ITベンダーは自社の製品を売るのに熱心だが、我々が欲しいソリューションを持ってこない」と考え、ITベンダー側は「新しい事業は本来、顧客企業が考えるものだろう。仮に提案してもダメ出しされるばかりで労多くて得るものがない」というのも至極もっともだと思う。
「やって当然」的な案件が一通り終わったことで、案件の種類はより個別最適な事業部要請が増えてきて、コストvsベネフィットでまったく割に合わないものも多くなり、従来の「御用聞き型」のITからIT部門が主体とならないといけないという機運があがってきた。
という主旨が本書の全体の流れになっています。ですので「緊急提言」などというものではなくこの10年間、問題意識を持つITキャリアのプロフェッショナルであれば普通に考えていた内容です。
この新しいパラダイムを実現するにはIT部門と事業部門の人的ネットワーキングが重要で、本書では言われてはいないけれどBRM(Business Relationship Manager)という役割をIT部門で設けるのも一般的です。別の方法で事業部門の中でIT窓口的な役割を置く場合もありますが、私の経験だとそういう役割は事業部門のなかではキャリアパスではなくITを批判することで自分の存在価値を示そうとする人が多いので、あまりおすすめしません。
人材の問題も本書でおおきく取り上げられているがこれも大きな事実で、特にIoTやビジネスアナリシスになってくると従来のIT部門の人間ではビジネスプロセスの知識と経験が圧倒的に足りないのでお手上げになってしまいます。
ベンダーとユーザ側IT部門の関係も「ITベンダーは自社の製品を売るのに熱心だが、我々が欲しいソリューションを持ってこない」と考え、ITベンダー側は「新しい事業は本来、顧客企業が考えるものだろう。仮に提案してもダメ出しされるばかりで労多くて得るものがない」というのも至極もっともだと思う。